なぜ大企業は学校差別をするの?
「もうすぐ入社式」となると学生も就職活動の様々な内情を聞いてきます
就職活動の所感・・・というより聞きたいけど聞けなかったことをこの頃は聞いてきます
その中でよく「大企業ほど学校差別をする」
「社会人は学力が全てじゃない!人間力だ」
「いい人材はランクの低い学校にも多い」
という声は多いいです
要は「入社選考は平等に行うべきだ!」という意見です
「すごく熱意をもって入社志望しているのに選考すらしてくれない」についての意見を求められることがあります
個人的には「就職は恋愛と同じ」という考えです
学生は「入社したい」企業は「是非来てほしい」という相思相愛が理想です
志望度が高い=愛が強い人間は活躍することが多いです
これは企業の若手採用担当者もほぼ同意見ではないでしょうか
若い頃は〈矛盾〉〈不条理〉〈不平等〉〈整合性のない結論〉に反発が強いです
私もそうでした
学生と同じように若い採用担当者も疑問を投げかけていると思います
採用にも「相場」がある
入社5年目ともなると『来季の採用方針』の打ち合わせに呼ばれるようになります
来期の採用人数は〇〇〇人
来期の採用費は〇〇〇万円
ここは動きません、そこから選考へは何人、説明会は何回するか、入社案内は何部作るのか・・・などが割り出されていきます
面接に駆り出せる管理職は限界があります
面接できる学生の人数は限りがあるのです
となるとどこかで学生に線引きをしなくてはなりません
企業の決定はすべて計算で成り立っているのです
「すべての学生を平等に扱うべきだ」
「学校名で差別などするものではない」
というのは考え方であって計算ではありません
当然経済状況に左右されます
「今年は買い手市場だから学校はここでラインを引こう」
「今は売り手市場だからラインを広げよう」
は当然あります
採用も相場で動いているのです
人は〈人工的差別〉を嫌います
これは採用担当者も同じだと思います
学生に言いたいのは「差別と区別は違う」ということです
数字で計るという平等さ
「大企業しか考えてない」という学生も企業差別をしていると言えます
私は大企業も中小企業も経験しましたが、どちらも良さがあるし、むしろやりがいなら小さな組織の方がいいと思います
徹底的に競争で鍛えられたのが大企業時代
自分の役割が大きく仕事が面白かったのが中小企業時代でした
私の場合は大学を出るときが好景気でしたので〈選考対象が広かった時期〉でした
普段採用しない大学の採用をした6年間なので「谷間の6年」いわゆる上位校が取れなかった6年間などとも言われていました
会社としては不本意な学校からの採用だったと言えますが、入社後は別に学校差別をされるわけでもなく、実績のみで評価・昇進していきました
評価が平等なら不満はありません
逆に出身校で昇進が決まるという企業もあまり聞いたことがありません
企業に入ってしまえば〈出身校のブランド力〉など、どんどん色あせていき、実績がどんどん濃くなっていきます
企業の求めるものは「難関校の出身者が何人いる」などより「今年の実績」なのです
学生は点数で線が引かれ、社員も実績で線が引かれ、感情・感覚でなく数字での線引きなら平等な社会であると思います
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました
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