「型」をまず身につける
人の育て方は企業によって手法が違います
私が新卒で最初に入社した会社の≪新入社員教育担当≫になった時
「二軍は徹底した『型』教育
個性は一軍で発揮」
と社長に言われました
「型ってなんだろう?」
今回のオリンピックから「空手」が種目に加わりました
見て楽しいのは「組手」だと思います
「型」は素人目にはよくわかりません
高校時代は空手部でしたが「型稽古」は好きではありませんでした
その頃は極める意味が分からなかったです
相撲の力士が「型を身につけて強いのが日本人の特徴」
と言っているのを見て 少しずつ分かってきました
イチロー選手も「基本・基礎」とよく言います
武道だけでなく「一流は型がしっかりしている」ようです
極新空手の大山倍達総裁の言葉では
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『型練習は空手の母である』
型は基礎練習として 絶対に欠かすことができないものである
型とは『技のアルファベットでつづった もっとも基本的な言葉』である
基本的な言葉を知らずしては その国の言葉が使えないように
空手の技も『型』の練習なしには なかなか使えるものではない
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「あいうえお」を知らずして日本語習得は出来ません
「型」をもつ重要性
型を学ぶ意味を考えると
原理を学ぶことができることです
原理原則を身につけなければ「複雑なもの」「高度なもの」を生み出すことはできません
「型」が徹底して身についていれば
・力を維持することができる
・スランプから抜け出すことができる
などのメリットがあります
国語にも数学にも原理原則はあるし
スポーツにも競技ごとに原理原則があり
様々な仕事にも原理原則があります
師匠から弟子が教わる姿勢を表した言葉が
「問答無用」です
型を教わっているときに
「なんでこんなことをするんですか?」
「どんな意味があるんですか?」
などの質問はご法度ということです
「守破離 」に見る日本人の考え方
日本の職人・武道などの技の世界では「守破離(しゅはり) 」という言葉をよく使います
守・・師の教えを忠実に学び その後の土台となる≪基礎・基本≫を固める
破・・鍛錬と経験を重ね 土台を守りつつも応用・改善をし≪自己流≫を加えていく
離・・それまでの過程に一切とらわれず≪思うがままの境地≫に達する
という 技のプロセスを表す言葉です
まずは先人・師匠の教えを 守る ところから始まり
習得できたらその型を 破り
最終的には独自に発展させ 型から 離れた 自分独自のスタイルを確立するという流れです
『守』の段階で目指すのは「優秀者」
『破』の段階で目指すのは「変革者」
『離』の段階で目指すのは「創造者」
と言われています
幼虫⇒さなぎ⇒成虫
カタチはかなり異なります
小学生⇒中学生⇒高校生
基礎となるのは小学校の時に身につけたものです
すべての成長には段階があるということです
「早く偉くなってはいけない」と言われたことがありますが「黙って基礎を身につける」時期がいかに重要かと言いたかったのだと思います
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました