若いうちは左遷ではない
秦を打倒したのは項羽と劉邦です 先に秦を降伏させたのは劉邦ですが、武力が圧倒的だった項羽が覇王を名乗り 劉邦を西の僻地である「蜀」の王に追いやってしまいます
ここから「左に遷都させられる」=左遷 という言葉が生まれます 日本が国家体系もない原始の時代に「左遷」という言葉が生まれたんですね・・・
かく言う私も経験があります
新卒で入社した会社で配属された部署は 採用企画部・採用1課 新卒の大学生を採用する業務です 会社も事業拡大や支店を増やしていたので採用には力を入れてましたし、地方支店以外は新卒採用しかしていませんでした
結果は新卒大卒男子166名採用が目標のところ86名しか採用できず「社会人は結果だから」「出店計画も狂う」と22名全員営業へ異動になりました 私は北関東にある支店でした 社会人スタートは集団左遷からスタートしたわけです
「採用企画部に配属されて嬉しかったが、こんなに早く追い出されるなんて」エリート部署から現場へ・・・というような考え方をする人間も多かったです
「東京本社勤務で親が喜んでいたのに、なんて言おう」どうも日本の親は本社勤務が1番と思っているようです
そのほとんどが3年もたずに退職しました これは考え方のチェンジが出来なかったからだと思います
結局その後残ったのが東京採用本部ではステータスに無関心な私とF 負けず嫌いなK 大阪採用本部の帰属意識が高いSの4名だけでした Sとは再度採用に戻った時に一緒に仕事する縁でした
続けるか否かは性格的な要素が強かったです 左遷と考える人もいますが、若いうちのものは単なる配置移動です まだまだ能力も開花していないわけだしリベンジすればいいだけの話です
企業にいれば冷や飯を食うこともある
人間は 1日24時間 と 法の下に平等 以外は平等ではありません
さまざまなスタート位置に立たされ、上長も違い 環境も違います
平等ではないが 結果は求められます スポーツのように皆平等な環境で行われないのが企業です
長くいれば損な役回りも廻ってきます 実力がいるし、大変な割には成果が望めない部署などにまわされたりします 「冷や飯を食わされる」こともあったりします
最初の支店長に「早起きは3文の得 と言うが なんでも明るく素直に取り組めるのは3万円の得だ!」と言われたことがあります やる前からブツブツ言う人間より、とにかく明るく「やってみよう!」と動くタイプは失敗もあるが、結果的に業績が良く ボーナスも良く ひと月あたりにすると3万円は多い ということでした
結果、営業で実績を積んだことは非常にメリットが大きかったです
のちに採用に復帰しますが「採用力=営業力」であり あのまま営業を経験せずに残っていたら「役所的な採用おじさん」になっていたと思います
世の中は「長い目で計らなければならないこと」が確かに存在します
左遷されたら抜け出すのが困難な場合があります
・ルール違反で罰としての異動
・長く業績不振などでの異動 です
ルール違反は程度にもよりますが悪いイメージが付きまといます
長期業績不振は よく営業マンとしてプレーヤーの時は優秀だったが、管理監督する立場になったら向いてなかったなどの場合です
再浮上できるか否かは会社の性質にもよるし、人手不足か 人余りかも影響します
一昔前なら「それでも会社にしがみつけ」でしたが、ミドル以上は 耐えるか リセットするか の決断になると思います
天災と同じく不遇はありえる
天といえども 『菜根譚』
天、われに薄くするに福をもってせば、われ、わが徳を厚くしてもってこれを迎(むか)えん
もし天が私を冷遇しようとするのなら、私は自分の人格を磨くことによって幸福を勝ち取ろう の意
「たとえ大変辛い境遇におかれても、それによって自分の心までが荒みきったりすることが無いように自らの内なる心の充実を保て」という人生に対しての強い姿勢を表現した言葉です
組織に属せば 左遷 冷遇 日の当たらい部署への異動はありえます
若いうちならリベンジも可能ですが、そうもいかない年齢である場合もあります
どうしても自分磨きは必要になってくるようです 私たちは「社会と戦う」以上に「自分との戦い」があるのかもしれません
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました