管理監督職にコーチングスキルを導入する企業は多い
富士通がピープルアナリティクスを活用してコーチング型マネジメントの浸透を図る取り組みをしているそうです
私の新卒入社で以前いた会社もそうでしたが、コーチングスキルを活かしマネジメントの質を上げようと試みる大企業は非常に多いです
部下にタスクを指示して管理する「上意下達型」ではなく、仕事を任せることで自ら考えるように促し、力を引き出して育てる「コーチング型」の方が、自律的な社員が増えます
私の以前いた会社ではトップダウンの命令型マネジメントを「昭和型」「号令型」と呼んでました とにかくやらせる力は強いので「ストロング型」と呼ぶそうです
「ストロング型」は成果を上げるのは確かに優れていますが、長続きしないのと 強すぎて離職者が増える場合があります
「コーチング型」は「やらされ感」がありません 納得して主体的に部下が動くので 成果が長続きするのと 部下が育ちます
昭和世代は「まどろっこしい」とか、ひどい人は「人の力を最大限引き出すのは恐怖」などと言う人までいました
コーチングインストラクター型上司は非常に部下から頼られる存在になります
なぜ心理カウンセラーは好かれるのか
私は教育企画部出身の支店長ということもあり、心理カウンセラーの資格もとらされました
バブルがはじけ、日本経済は長期間の大低迷期になり 当時は営業職から「うつ病」社員が出始め、会社としても「支店長にはカウンセリング能力が必要」と試みたのです 数字を毎日うるさく言われるわけですから無理もありません
カウンセリングは1年だけでした ですので心理カウンセリングスキルを身につけさせられた支店長は わずかでした
その後、コーチングインストラクターの教育に切り替わり 今でも続いています
「パワーマネジメントの時代は終わった」と悟った会社は、試行錯誤して心理カウンセリング⇒コーチングインストラクターのスキルを導入し 新しい時代のリーダーを作ろうとしていた期間といえます
心理カウンセリングは 共感 と 傾聴 のスペシャリストです
積極的に関わってくるコーチング型上司と違い じっくり話を聞きます 話させるのが上手いんです
心理カウンセリング型上司は、非常に部下に好かれる人が多いです
「聴く」「受け入れる」ということがいかに人間に重要かということがわかります
積極的に関わるコーチング型 と 受動的に関わる心理カウンセリング型 は役割が上の図のように違います
前向きに取り組み「もっと成果を出したい!」という社員にはコーチング型
やや自信がなくなったり、スランプで落ち込んでる社員には心理カウンセリング型がマッチングします
どちらにせよ、昭和のパワーマネジメント型は終わりを告げたと言えます
リーダーシップの70%は部下の支持により成る
強さで成果を上げるストロング型は「地位・権限」でチームを引っ張りますが
コーチング型・カウンセリング型は「部下からの支持」でチームを動かします
コーチング型なら「この人、僕に任せてくれている」
カウンセリング型なら「この人、僕をよく理解し 認めてくれている」
という部分が仕事に取り組む核になっています
唐の魏徴(ぎちょう)の言葉に
人生意気に感ず
人生意義に感ず
人間は自分の真価を認め、思い切って任せてくれる上司の為なら身命を賭しても惜しくはないと奮い立つものだ
という詩です
人間がいかに精神的な動物であるかを明確に表した言葉です
意気の氣 この氣を正しく知らなければ、日本においてリーダーは務まりにくい
日本人ほど「氣」のつく言葉を好んで使う民族はいないのではないでしょうか
バブル崩壊後、失われた〇十年・・・などと言われていますが、陰の時代には必ず陽の芽が生まれてくるのだと思います
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました