理屈にないものが大事
新卒で入った会社の同期が早期退職制度で先日退職しました
全国転勤とはいえ異動幅が北海道→中国地方→東北地方→九州→四国と異様に広く、誰がやっても苦しい支店など いわゆる同期の中でも最も多くの「冷や飯」を食わされた人間です
久しぶりに会ったら さぞ「会社に対する積年の恨み」があるのかと思っていました
「入ったころはパワハラなどという言葉なんかなかっただろ 数字出来なきゃ怒られ 休日出勤も示唆された お陰で『心・技・体』が鍛えられた これってかけがえのない財産だよ」
カラっとしている
「就社して身につけるべきものは何だろう?」と聞くと
「不条理 ノルマ 聞く耳もたない上司 結果が全てな空気」だそう
「もうやだけど必修科目だよ!俺たちはいい時代に育った 高度成長期やバブル時代だとダメダメ人間になっていた」
会社組織では理屈やカリキュラムにないものが身につくようです
若い時の苦労は買ってでもしろ!は真理
最近は学生時代に暇を持て余して始めたことが 思いもよらず稼げるようになり そのまま起業 就職せずに稼げるようになってしまう人が年々増えてます
そんな彼らからするとサラリーマンはばかばかしい人種に見えるかもしれません
朝は満員電車に押し込まれ 不条理なことも多い 同期入社とは競わされ 家族との時間も少ない
対して フリーランスは お金 時間 ルール が自由だ!
単純な比較では 時間を切り売りし 働きのわりに給料は少ないサラリーマンは割の合わない生き方に見えます
ただ、就職せずに起業した彼らを観ていると
何かが違う 必要なものを身につけてない といつも感じます
何か骨が無いような 皮膚の薄いような 成長過程のカリキュラムで必須科目が抜けてるイメージがします
私が入社後すぐ採用企画部から地方の営業に飛ばされたとき、母が地元の中小企業の社長に「すぐに本社から出され都落ち ノルマの厳しい営業の世界で大丈夫だろうか・・・」と相談したそうです
その社長は「大丈夫ですよ!日本は法治国家だ 命まではとられません」と笑って答えたそうです
「出だしの運気は悪いほどいい!季節はどの年も冬から始まるものだ」
「男は棺桶に入るまで戦いだ!出だしがぬるいと鍛えられない」
と返答したそうです 実に心理です
「若いうちの苦労は買ってでもしろ」は真理なのです
能力は剋されて稼働する
生まれたばかりの赤ん坊が最初に身につけなければならないものが
酷暑 と 極寒 に耐えること だそうです
冷暖房完備で幼少期を過ごしているから 今の若者は我慢がきかないのでは・・・とも言われています
剋されるというのは生まれた時から必要な順番があるようです
「臨界期」で理解されています
サラリーマンは教育カリキュラムにない重要な必須科目があるのだと思います
それは言葉にするとばかばかしく 重要性を理解するのに長い年月を有する ものなのではないでしょうか
最高に到達せんと欲せば 最低から始めよ シルス
「下積み」というと古い言葉に聞こえます 昔は寮の清掃 会社のトイレ掃除は新入社員の仕事だったなど聞かされたこともあります
「基本・基礎が大事」ということはよくわかりますが、私たちが認識している基本・基礎は大概が仕事の技術的なものであり 実際はもっと人間的なものの土台をいうのかもしれません
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました