ペットの好みも変化する
昔、私の祖父は猫の首根っこをつかみ持ち上げ「足がだらーんとする猫はネズミを捕るのが下手だ!」「おっ!この猫はいい!ピシッと足を折りたたむ」などと選別していました 猫はネズミを捕る能力が重視されていました
猫の採用基準です
一方の犬の採用基準は番犬として有能かが重視されていました
我が家はコリー犬と柴犬 右隣はブルドック 左隣は秋田犬 さらに隣はセントバーナード 向かいの家はシェパード 完璧な防犯体制です 今では見かけることが本当に少なくなりました
生活環境の変化 人々の志向の変化 でペットの好みもだいぶ変わりました
ペットの採用基準の変化のように、人の採用基準も変わっていきます
適者生存と採用基準
「適者生存」という言葉があります イギリスの哲学者・社会学者ハーバード=スペンサーによって提唱された生物進化論で、生物は、環境に最も適したものが生き残り、適していないものは滅びるという理論です
虎は地上最強の動物だが絶滅の危機に反している ウサギは弱いが世界中で繁殖し増えている 強いから生き残るのではない 環境に適しているから生き残るのです
職業の変化により求められる人材が変わっていきます
「営業は根性が第一!耐久力と粘り強さ」などと昔は言われていましたが、今では「可愛がられる奴がいいよ!今や男でも可愛いは大切」などと採用基準も志向も変化してきました
「女性はなんでも『はい!』って素直に言う人採用して 頭良くても理屈っぽいのは勘弁して」などと真顔で言ってくる部署長もいます
資格の有無 PCなどのスキルの有無 を除けば性格やキャラクター性は重要な採用基準です
番犬としての能力より 家の中で飼いやすく 癒してくれる可愛さがある小型犬が好まれるように、人の採用基準も変わってきています
生き残るの次に重要な次元の高さ
上善水のごとし 水善く万物を利して争わず 衆人の悪む(にくむ)所に処(お)る
故に道に幾(ちか)し ・・・・
老子の言葉ですが 最上の生き方は水のようなものである 水は丸い器に入れば丸くなり、四角い器に入れば四角くなる 決して万物と争わない
しかも衆人が嫌がる低い位置に身を置く だから水こそ道に近い存在と言える
生き残る能力に長けているだけでは次元の高い生き方とは言えません
頭でわかっていて、心でわかっていないからです 「可愛がられれば生きてはいける」で止まっていては精神が高次元に昇りません
世界的投資家ジムロジャースが「必要な学問は 歴史・哲学・数学」と言うように、現実=生き残る能力は 精神を高める思考とシンクロさせなければならないように思えます 哲学的なものが身についていかないと充実した人生にはならないのではないでしょうか
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました