現代の環境に合わせた企業教育を
即戦力を求めるキャリア採用(中途採用)と違い新卒採用は原材料仕入れで、これから調理加工していくものです
いきなり現場に出して仕事をおぼえさせる企業もありますが、大概は新入社員入社研修をじっくりやって、初年度は何度かフォローアップの意味での研修を行います
昭和までは軍隊式の教育手法がかなり取り入れられています
平成に入ると心理学やコーチング、カウンセリングの知識が取り入れられて教育研修に取り込む企業が増えていきます
令和になると脳科学の知識を取り入れる教育研修担当者が多くなっているように見えます
経済が伸びていて若者の数が多い時は「ついてこれない奴はいらない」という軍隊式で良かったかもしれませんが『失われた30年から失われた40年に向かっている日本経済』で、しかも若者は減り続ける中では『未来を担う世代は丁寧に育てる』時代になっていきます
人口の14%・1700万人いるといわれる境界知能という一見普通の知能に見えるが実は理解と言語化に苦悩をしている人たちの専用教育もかなり進歩しています
これから求められるのは『誰も置き去りにしないための教育』となりそうです
「ついてこれず辞める奴はどんどん辞めればいい」という姿勢の企業では、業績はよくとも社会では害となると思います
人間科学を教育に取り入れる時代
人間科学はまだまだ未発達な分野で、さらなる進歩で生きずらさを感じて悩む人たちを救わなければならないと思います
ほとんどの若者が『自分の能力を最大限に発揮しいい仕事がしたい』と志を持って社会に出てきます
企業は『生活安定の場』『人間関係の場』であると同時に『自己成長の場』でもあるわけです
一律軍隊形式の教育から、人間科学を取り入れた教育にシフトしていく時代になっています
医学博士の加藤俊徳さんは『自己肯定感』を重視しています
「自己肯定感が低い人は自己認知が低い」と言います
「努力したのに大学受験に失敗した」「次の年に何とか受かった」という人は「人より遅れて大学に受かった、自分は能力が低い」と欠点としてとらえてしまいます
「自分は諦めず再チャレンジした粘り強さがある」と『挫折ではなく貴重な経験をした』と捉えた方が脳は活性化すると言います
脳の神経細胞の低下は『脳の酸素消費量低下』となり「関心低下」「注意力低下」につながります
一方脳細胞が活発に働くと『脳の酸素消費量増加』でさらに脳が活発になるそうです
自分を客観的に知り
自分の価値観・性格・長所短所を自分自身で認識し
受け入れること
が自己認知を高め、自己肯定感を高めます
自己肯定感は2つある
自己肯定感には『他律性自己肯定感』と『自律性自己肯定感』の2種類があるそうです
他者認知か自己認知か・・・ということです
他社認知は、学歴・肩書・売上評価・収入などの、他者との比較がそのまま自分の評価となるものです
つまり「他者認知」から作られた自信や価値観です
加藤俊徳さんが言うには「他者認知が優先になりやすい現代社会において、この障害が非常に増えている」そうです
自分の内的な基準に基づいた自律性自己肯定感を身につければ
①ストレスに強い
②怒りをコントロールできる
③嫉妬することが少ない
と言います
たとえ自分が軍隊式の教育を受けて育ったとしても人間科学は年々進歩してきているので、積極的に取り入れて後輩育成に取り入れていくべきだと思います
教育は教育研修担当者だけでするものではなく『企業教育は共育』と言うように、社員全体で育てていく時代にです
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました