プライドの維持が難しい時代になってきた
生きる上で男性は「プライド・誇り」が重要のようです
対して女性は「プライドもいいけど、明日の食べるお米どうするの」と現実的です
「男性は精神に趣をおき、女性は現実に趣をおく」と言われます
一昔前は「思春期の娘は父親を避けがち」など言われていましたが、今は父親大好きの娘さんが多いそうです
家長としての父親がいまだに強い中国などと比べ、日本の父親はだいぶフラットな存在になってきたといいます
「親しみやすくなったが威厳は無くなってきた」と言えそうです
私の会社でも4月からは
・55歳で役職定年
・60歳からは時給制で70歳まで雇用継続可能
となりました
女性陣は「リーダーから解放される!責任が重かったから助かる」
「パートタイマーになれば15時までにする!時間が増えた分好きなことができる」
と歓迎の声が多いですが、男性は不服のようです
役職定年を導入している会社では、役職から降りると退職してしまう人も多いようです
精神世界に生きるということは〈プライドが生きる支柱〉になっているのかもしれません
男性は女性と違い〈一人遊びが下手〉のようです
男性はプライドが精神的支柱
昭和の時代からバブル経済の崩壊までは当たり前のように〈終身雇用〉〈年功序列〉の社会でしたので「途中で役職から降ろされる」などはよほどのことが無い限りなかったと思います
Ⅹ世代も不服だと思いますが、バブル崩壊後の停滞する経済の中を生きてきたので「致し方なし・・・」と半分納得はしていいますが、Ⅹ世代より前の世代はかなり不服そうです
「頑張って実力をつけてここまで上り詰めたのに!」
「かつての部下の下で働けるか!」
要は「プライドが許さない!」と言う事でしょう
近代でもプライドが崩される歴史はありました
明治新政府になり『侍が廃業』した時
太平洋戦争に敗戦し軍部が解体され、今まで偉かった上級軍人の地位がなくなった時
侍も軍人も特別な存在でしたが今までの威厳が無にされます
女性に比べ男性は精神的支柱を失うと脆いようです
役職を失った男女の違い
私が最初にいた会社は、まだ役職定年があったわけではないですが降職は頻繁にありました
大卒定期採用は精度を上げて継続し続けたので、次の世代にポストを空ける為です
社員相談室という部署がありました
社内のモラル向上と、社員の悩み・困りごとを解消する部署でした
室長は大ベテラン男性社員で支店長だろうが、課長だろうが部下を大切にしない行為は𠮟りつけます
怖い人だけど、この人のお陰でモラルが維持され、不条理に悩む社員はいなかったと思います
副室長は同じくベテランの女性で「どうすれば女性社員はやる気を出してくれるか」などを新米管理職の私に指導してくれるありがたい存在でした
ところが「社員相談室はその役目を終えた」と突然無くなってしまいます
ほとんどが〈コンプライアンス推進部〉と〈お客様相談室〉に吸収されます
室長も副室長もシニアスペシャリストとなり、スタッフになります
会社も本社の部署を縮小している時だったので仕方のない流れです
女性の元副室長は以前にも増して生き生きしていました
「今度はお客様の声が聴ける!これは重要な仕事だ!」
私にも「顧客は何を求め、何に不満か」など事細かく教えてくれました
一方の元室長は見るからに落胆しており、日に日に老化していきます
全ての男性がこうではありませんが、男性は女性の『現実的柔軟さ』を見習った方がいいと思います
とはいえ、当時のイケイケどんどんだった私も「業績悪いから支店長降りろ!」と言われたら耐えられなかったかもしれません
「ずっと雇ってもらおう・・・」というサラリーマンは最後までプライドを満足させることが難しい世の中になっていくかもしれません
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました