自分の勤め先が株式会社なら知っておくべきこと
日本企業と米国企業では株主に対する意識がかなり違います
私の会社の株価は コロナウイルス蔓延から ずっと停滞しています
それでも会社は「株主への配当金」「株主優待関連」は最優先で行っています
これは日本企業では珍しいと言われます
欧米の企業はどんなに苦しい状況下でも最優先で「株主への配当金」は分配します
株主ファーストなのです
かなり大企業の社員でも「会社はだれのもの?」と尋ねると
「社長」とか「会長」とか答える人が日本では多いです
株式会社は株主ものです
「えええ社長のものではないの?」
上場せず 株をすべて社長が持ってるならば「株主である社長のものです」
≪株式会社は株主もの≫ と知っていても 意識はしていない社員は多いです
これは日本独自の特徴です
「会社は社員のもの」
「会社は社員みんなの夢を実現するもの」
などは ≪考え方≫ であって社会の仕組みではありません
株主を簡単に言えば
会社に出資した代わりに株式を受け取った人です
会社の持ち主なのです
会社に対して様々な権利を持ちます
出資した金額に応じて ≪配当金や株主優待がもらえ≫ ≪会社の経営者に対して意見を言うこともできる≫ のが株主です
少し嫌な言い方をすれば
「経営陣や従業員を働かせ利益を搾取する人」にも見えたりします
利益が上がらないなら さっさと次の企業に 乗り換えます
株で得る利益は労働で得る利益より圧倒的に優れているのです
上場と未上場のメリット・デメリット
株主の権利はおおざっぱに説明すると
①議決権
・株主総会に出席する権利(意思決定の最高機関)
・取締役の変更などの重要事項を決定することができる
「えええ社長や役員を変える力があるの?!」
②剰余金配当請求権
・配当金を貰える権利
利益の一部をもらうことができる権利
・配当は株主の保有株数による
③残余財産分配請求権
・会社が解散した時に残った財産を分配してもらえる権利
企業が倒産した場合⇒株主が責任を持つのは出資した金額のみ
(株主の有限責任)
「配当金」「株主優待」などが株主のメリットです
私などは株をもっているとはいえ「様々な株の詰め合わせパック」で所有しているので「株主様」には程遠いです
「卵は一つの籠に盛るな」を重視していますので「臆病者の株式投資」といえます
「経営陣が怯える『大株主様』ってどのくらいの株主なの?」とよく聞かれます
企業の株式を大量に保有している人を「大株主」と呼びますが
「○○株以上保有しているのが大株主」や
「 保有比率 が○○%以上保有なら大株主」
という定義や基準は明確にありません
大株主の中でも ≪最も多くの株式を保有している株主≫ を筆頭株主と呼びます
経営者の中には「株式上場したい!」とこだわる人が多いです
ロマンであり ステータスなのはわかります
ただ ≪上場しないメリット≫ は多いです
①自由な経営が出来る
上場すると株主にいろいろ口出しされて自由な経営が出来なります
②買収される恐れがない
上場すると買収される可能性が出てきます
③財務状況を公開しなくて済む
上場すると ≪財務状況の報告≫ を株主にして≪利益を還元≫しなければなりません
自由な経営をしていきたい企業は上場しない方が得策です
大企業でも株式上場していない会社は多くあります
・サントリー
・竹中工務店
・YKK
・佐川急便
・大創産業(ダイソー)
・ジェイティービー
・ロッテ
・小学館
・朝日新聞社
・日本郵政
・エースコック
・ヤンマー
・ヤマザキマザック
・富士ゼロックス
・日立ソリューションズ
・日立システムズ
・ユニバース
・カルピス
・シチズン電子
・日立マクセル
・アサヒ飲料
・住友電装
・富士通マーケティング
・森ビル
・日本IBM
海外の企業では
・イケア
・カーギル
・ロバート・ボッシュ
・ロレックス
・レゴ
・ベクテル
・マッキンゼー
・フェイスブック
など非上場の大企業はたくさんあります
「俺は一部上場企業に勤めてる」の冠が本人に必要か否かの問題でしかありません
社会の仕組みは理解すべき
「株式の仕組みなど興味ないし関係ないよ」という人は多いと思います
社会の仕組みの根っこは知っておいていいと思います
資本主義は
・資本家と労働者に分けられる
・資本を多く持つ人が有利にできている
・労働者は多い方がいい⇒よって「従業員で生きることがいいこと」と考える人が多い状態が好ましい
また物語で描かれる金持ちは
「強欲で腹黒い」「汚くずるい」「人が困ることなどなんとも感じない」など描かれることが多いです
これは圧倒的に視聴する対象が我々庶民であるからだと思います
実際に資本を多く持つ人は
「教養があり節度がある」
「理性で感情をコントロールすることに長けている」
「人のことを良く理解し奉仕の精神を強く持つ」人が多いように見えます
「金持ち喧嘩せず」です
真実を知って選択しながら生きるか
知らぬが仏で生きるか
は全く自由です
映画マトリクスで描かれている
「赤い薬を飲んで真実の世界で生きるか」
「青い薬を飲んで仮想現実の世界で生きるか」
と同じです
ゲーテの言葉に
愚者と賢者は共に害がない
半端な愚者と半端な賢者が一番危険である
とあります
知りたくないなら全く知らず
知りたいならとことん知り尽くす
ということが大事なのだと思います
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました