命式と環境はどっちが大事?

命式は単なる素材
算命学でも四柱推命でもそうですが、習いたての頃は「この人はこうだ!」とか「これじゃ社会で活躍できない」などと知ったような顔をして、命式でその人のすべてがわかったような気持ちでデリカシー無く語ったりします
人の性格も運命も複雑に絡み合っていて人を読み解くのは非常に困難なのですが、とにかく人はシンプルに解釈しようとします
「いい人?悪い人?」「相性はいい?悪い?」など白か黒かという答えを好みますが「どんな悪人でも善良な行動をする時もあるし、どんなに善良な人でも悪事を行う可能性がある」「相性は良し悪しを観るものでなく活用するもの」という幅が広く曖昧なのが人間学の答えになります
人は集団で生きる社会的動物なので本能的に短所は隠そうとし、改善しようとします
算命学自体『自分を知って陽転するための学問』なので、命式を見て「これが俺の性格か・・・」としらけたり、「貫索星なんだから頑固でいいんでしょ」と自身を固定化するものではなく、その質が陰転するのを防ぎ陽転するように改善するためにあります
陰占も陽占も命式自体ただの素材なのです
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松下幸之助さんの人体星図をみる
優れた人物は時代が変化し続けてもその評価が変わず風化しません
例として昭和の偉人である松下幸之助さんの人体星図をみてみます
松下幸之助さんは1894年に和歌山県で生まれた松下電器産業(現パナソニックHD)の創業者であり「経営の神様」と呼ばれた方です
父親が事業に失敗し4歳の時にでっち奉公へ出されます
自分の4歳の時を思い出してみてください、4歳で親から離れ自分で生きろという時点で非常に苦労なさったということがわかります
何度も会社解体の危機にもひんし、企業再建の過程では「日本一の税金滞納王」というレッテルも貼られたこともあります
「プラス、マイナスでいうと、マイナスの方が多いですわ」と語り「人間の幸せというのは平凡に名も知られないという程度にいけば一番」と語っています
「産業人の使命は貧乏の克服である」「産業人の使命も、水道の水のごとく物資を豊富にかつ生産提供することである」というその理念は「水道哲学」と呼ばれています

松下幸之助さんの人体星図を見ると、中心である胸の星は社交的で和合性の石門星があり、人を対等に扱い、誰も置き去りにせず「松下電器は人を作るところでございます、併せて商品も作っております」と主張するほど人を何よりも大切にしています
これは厳しい環境で磨かれた石門星が陽転した姿であり、磨かれない石門星は気の合う楽しい仲間とのみワイワイ集うだけにもなります
社会面の左手は愛情・奉仕と回転財の禄存星があり、社会に奉仕する気持ちの強い禄存星が徳を身につけたからこそ『企業は社会の役に立つからこそ存在意義がある』という思想が生まれます
財を大きく回転させて利益を上げることに長けた星ですが「無理に売るな!客のためになるものを売れ!」「 競争も必要、対立することもあっていい、だが敵をも愛する豊かな心を持ちたい」という愛情・奉仕としても広いスケールの禄存星の良さが出てきます
磨かれていない禄存星は「こっち見て!」という想いばかりで「周りの自分への評価が低い」などとぼやくようになります
頭の星は孤独な完全主義者の調舒星で、目上の引き立ては弱いですがその分なにごとも真剣に取り組み頑張ります
志の強い調舒星は常に自分との戦いがあり、自分を向上させていきますので「人と比較をして劣っているといっても、決して恥ずることではないが、去年の自分と今年の自分とを比較して、もしも今年が劣っているとしたら、それこそ恥ずべきことである」という姿勢が生まれます
磨かれない調舒星は不平不満ばかりになります
腹の星は無為自然で長寿の星である鳳閣星があり、のんびりしているようで見抜く目は鋭く、バランス感覚に長けていますから厳しい環境でこの星を磨くと世の中の真理を見抜く目はより優れたものになります
素直で自然体な鳳閣星を磨くことにより「 素直な心で見るということが極めて大事だ!そうすれば、事をやっていいか悪いかの判断というものはおのずとついてくる」という思想が生まれます
目下の場所に鳳閣星があると良い部下に恵まれます
鳳閣星も鍛えられないとやたらのんきでのんびりした性格になります
若い頃は天馳星なので動きが激しく気ぜわしい人生だったと思います
中年期は王様の星の天将星ですが、この星は厳しい環境であればあるほど素晴らしいエネルギーを発し、ぬるい環境だと全く良さが出ません
病人の星である天胡星もあり、身体は病弱だったといえます
松下さんは自身の後継者になる人は「困難であればあるほど前向きに突っ込んでいく」人物であり、経営者として大切にするのは「どうすれば全社員がモチベーションを持ってくれるか」と語っています
例えば松下幸之助さんと全く同じ命式の人がいたとしても、育った環境が違えば星の稼働の仕方も違ってきます
本当に環境に磨かれた人は命式の解釈を越えています


天敵や苦難の存在が進化を促進させる
今川義元が子供である徳川家康を人質とした時、その秘めたる才能を恐れ家臣たちに「この子はただものではない!いましめよ!」と命じます
命を受けた家臣たちは家康を陰湿にいじめたり冷遇したりしたそうです
それを知った今川義元は「戒めるというのは甘やかして!甘やかして!甘やかしぬくということだ!」と激怒します
困難な環境こそ人は磨かれるということです
松下幸之助さんも「私には3つの財産があり、①それは学校へ行かなかったこと②健康に優れなかったこと③そして決断に弱かったことだ!だから人が教えてくれたり、助けてくれたりして成功した」と『苦境は財産』という意味のことを語っています
全ての陸上生物は海での生存競争に敗れ陸に逃げ込んだ、いわゆる負け組です
その中で我ら人類が最初にアフリカに誕生した時は、身長は120cmほどで鋭い爪も強い牙もない弱い戦闘力の上に、捕食者達よりも走る速さが遅いという非常に脆弱な生物でした


戦えば最弱で逃げ足も遅い猛獣がひしめくサバンナで生き延びたのは唯一器用に動いた指で棒を持ち、棒に石を括り付け、打製石器から磨製石器に進化させたことです
弱いからどうして生き延びようと頭を使い、武器を進化させていったのが最初の人類です
『弱いから進化できた』のが我々人類です
高市早苗総理にしても、小泉純一郎元総理のように4領域で三合会局+天禄星、安倍晋三元総理のように3領域で支合+天将星、橋本龍太郎元総理のように4領域で半会+天将星+天南星などの恵まれたパワーは持ち合わせていません
「損得抜きに働き者」という相法局の質と「人々が安心して暮らせる大地」という己の使命で、地盤・看板・カバンもないなんの後ろ盾もなく長い間 苦渋をなめながらひたすら実力を磨き続け、すべての質が陽転し、行動が早く、信念は強固で、実現力には素晴らしいものが身についたのだと思います
松下幸之助さんや高市総理を見れば「命式の解釈を超越している」ということがよくわかると思います
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました
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