波動が変わった21世紀
私が社会人になった平成初期は『ハラスメント』が問題になり始めた頃でした
セクハラから始まり、パワハラ、モラハラなど次々にハラスメントが生まれ、取り締まりが強化されています
新しいハラスメントができても知らずに、警告を受けてから知る場合もあります
5年前、一緒に中間採用の面接をしていた面接官が「ご結婚はされてますか?」と50代の男性に問いかけ「これはシングルハラスメントになりますよ」と注意を受けます
シングルハラスメントは結婚していないことに対することを不快に思わせる行為
マリッジハラスメントは独身者に結婚を勧めたり、結婚していないことを責めるような行為
結婚率が95%を越えていた時代に結婚した世代は非常に危険で「この年代は結婚していて当たり前!していなかったとしたら離婚してる」などと思い込んでいたりします
多用化の波に乗り切れているのはY世代からです
以前は中間採用の面接チェック表に記載されていたので、ついつい口にしたといっていました
現在は「ご家族構成は?」と聞くべきです
平成の時代はハラスメントが多く生まれ、取り締まりが強化された時代でした
『21世紀に入ってから、今まで2000年続いた強者が弱者を支配するという波動が変わり、逆転し始めている』と主張している人もいます
これからは2000年かけて、かつての強者は弱者のしもべ的になっていくのかもしれません
インディアンに学ぶ人財育成
昭和までは強者の考えた人材育成の考え方がメインでしたが、これからは変わってくると思います
日本の労働人口は凄いペースで減り続けるので、人が定着して育っていく意味でも新しい時代の人材育成法を考える必要があります
教育企画部に転勤した時に、ベテランインストラクターが活用していた『インディアンの子育て』という考え方があります
「子育て四訓」というものがあります
①乳児はしっかり、肌を離すな
②幼児は肌を離せ、手を離すな
③少年は手を離せ、目を離すな
④青年は目を離せ、心を離すな
というもので、あらゆる人間関係のなかで親子関係は特に大切であり、すべての人間関係のスタートになるものなので、学んで実践する価値は非常にあります
親の愛を十分に受けて育った子は他人の心がわかり、 親から愛されなかった人は愛に飢え、他人から愛を求めるばかりになります
「幼年時代の楽しさは生涯の財産となりますが、 逆に幼年時代の悲しみは生涯の負債」という考えから来たものです
「子どもたちはこうして生きかたを学びます」という11か条の教えもあります
①批判ばかり受けて育った子は非難ばかりします
②敵意にみちた中で育った子はだれとでも戦います
③ひやかしを受けて育った子ははにかみ屋になります
④ねたみを受けて育った子はいつも悪いことをしているような気持ちになります
⑤心が寛大な人の中で育った子はがまん強くなります
⑥はげましを受けて育った子は自信を持ちます
⑦ほめられる中で育った子はいつも感謝することを知ります
⑧公明正大な中で育った子は正義心を持ちます
⑨思いやりのある中で育った子は信仰心を持ちます
⑩人に認めてもらえる中で育った子は自分を大事にします
⑪仲間の愛の中で育った子は世界に愛をみつけます
すべての人間関係の原点をわかりやすく説いた教えで「優れた考え方はいかなる時代変化の中でも風化しない」とわからせてくれます
『子育ては親育て』と言いますが、子育てを経験して自分も成長できたという人は多いと思います
まさに『教育は共育』です
この教えは部下や後輩の育成にも十分生かすことができるのではないでしょうか
強者都合の社会から弱者都合の社会へ
人類の歴史は力あるものが力のないものから略奪・支配してきました
少しづつですが変化していき、奴隷制度はなくなり、男女差もなくなりつつあります
暴力での解決はなくなっても、権力や知力で相手を傷つける行動は存在しますが、そこにもハラスメントという『強者に都合の悪い倫理』が広がっていきます
「能力が無い!努力が足りない!」から「教え方が悪い」へ
「根性が無いからすぐ辞める!」から「定着率が悪い組織を改善する努力」へ
「こっちは金を出してる客だ!」から「客も販売員も同じ目の高さに立つべき」へ
強者都合の考え方は次々に塗り替えられていきます
ハラスメントの数が増えていき、また強化されていった平成時代の初期は「なんでもかんでもハラスメントにしやがって!」という人もいました
今までのやり方が否定され、制限されたことに苛立ちを覚えたのだと思います
この強者に都合の悪いハラスメント取り締まりの30年で『弱い立場への共感力』は進化したと思います
「政治家だからお金のもろもろの問題は見逃される」も時間をかけて崩されていきそうです
強者はどんどん弱くなり、弱者がどんどん強くなるのが、これからの2000年間なのかもしれません
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました