算命学 人生の羅針盤
社会の知恵袋

中所得国が先進国になれる確率は11.4%

中級から上級に上がるのは難しい

成長、成長と言いますが人の成長はほぼ確実で、赤ちゃんは時が経てば大人になりますが、国家となるとそうもいきません

国家の場合は①発展途上国→②中所得国→③先進国という発展段階で考えられています

人の場合は①子供→②学生→③社会人となるのでしょうか

生まれて健康に育つのが目的の子供と、学校で教育を受けるのが主な時代の学生期と、自立して社会で稼ぐことができる社会人が人の成長段階に感じます

1960年代に中所得国とされていた国の114ヵ国のうち先進国になれたのは13ヵ国だけです

中所得国から先進国になれるのは11.4%という非常に高いハードルといえます

中所得国が先進国になるのは極めて難しいと中所得国の罠という言葉が生まれました

なんでも初級者が中級者になるハードルは低いようですが、中級者が上級者になるハードルはかなり高いようです

中所得国の人口は世界人口の75%

発展途上国が中所得にまで経済発展した後、成長が鈍化し、高所得国と呼ばれる水準には届かなくなる状態になることが大半です

新興国が低賃金の労働力等を背景として飛躍的に経済成長を遂げ、中所得国に達するも、人件費上昇によって工業品の輸出競争力が失われて成長が鈍化するためです

先進国が発展途上国の労働力の安さを求めて進出しても「人件費が安いから工場を出したが、人件費が上がりだしたからもっと安い国に移ろう」となります

よく国の経済力を表す言葉でGDPなどが使用されますが、1位は不動のアメリカで2位が大きく伸びた中国、日本は最近ドイツに抜かれたとされてますが為替レートの影響などあり、実質は同じ程度です

ドイツは「ヨーロッパの病人」と呼ばれており、とても伸びたとは言えません

いずれはインドが3位に伸びてくると言えますが、中国とインドは人口が桁違いに多い為、国民一人当たりの所得は低いです

世界人口の75%が中所得国で生活し、深刻な貧困生活の中で生きている66%も中所得国に住んでいます

中所得国が世界経済生産量の40%を占めています

現在は108ヵ国が中所得国に分類され、世界銀行の基準によると、中国、ブラジル、トルコなどの上位中所得国と、パキスタン、エジプトなどの下位中所得国に分類されるそうです

5つの課題をクリアした日本

中所得国の罠に陥る要因は

1. 生産性の伸び悩み 

低所得国から中所得国への成長は主に労働集約的な産業の発展によって達成されることが多いのですが、中所得国になると賃金が上昇し、労働集約的な産業だけでは競争力を維持するのが難しくなります

労働生産性の向上が必要となるが、技術革新や高度な教育制度の整備が不十分な場合、生産性の向上が困難となる からです

2. 資本投資の効率低下 

中所得国ではインフラや工場などの資本投資が初期の経済成長を支えていますが、一定の水準に達すると、追加の資本投資による成長効果が減少し、資本の効率的な利用が実現できない場合は成長が停滞します

3. 技術革新の不足 

高所得国へと成長するためには技術革新が不可欠であり、中所得国が先進国の技術を模倣するだけでは限界で、自国で新たな技術を開発し、産業に応用する能力が求められますが、多くの中所得国では研究開発投資が不足しており、技術革新が進まないため成長が止まります 

4. 教育と人的資本の不足 

高度な技術や知識を持つ人材の育成は持続的な経済成長に不可欠ですが、中所得国では教育制度の整備が不十分であり、労働者のスキルや知識が不足している場合が多く、産業の高度化が進まず、経済成長が停滞してしまいます

5. 政治・経済制度の問題 

中所得国では政治的な不安定や経済制度の不備が成長の障害となることがあり、腐敗や不透明な規制、企業活動の自由度が制約される場合、投資環境が悪化し、経済成長が阻害される ようです

私達の日本はこれらの問題をクリアして現在に至ります

発展途上国も、中所得国も、先進国も、その国家形態が国民の幸福とストレートに結びつくわけではないですが、豊かになる土台は先人が創り上げたということは知っておく必要があります

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました