あらゆることを学びつくしたデカルト
人間は一生のうちに多くのものを学びます
学校の座学から、社会に出てからの体験学習まで多種多様のものを吸収していきますが「1日は24時間」という絶対的な平等性があるので、後は頭脳明晰か否かということになります
同じ100時間でも頭脳明晰か否かで学べる量も質も違ってきます
この頭脳明晰な方々が創り上げた原理原則は私のような凡人に『ものの考え方』を教えてくれます
中世欧州のデカルトは欧州で一番有名な学校に入り、哲学・数学・医学・法学・詩学をはじめ、錬金術・占術・魔術まで学び尽くします
「すべて学んだけれど、どれもイマイチだ!疑い始めるとどれもボロが出る!真理を極めてない!」とバッサリ言い切ります
古今東西、天才とは言うことが違います
「紙に書いてあることは学び尽くしたので、今度は世界という大きな書物を見てやろう!」と9年間旅をします
その体験学習から学んだことは「自分の常識は間違いが多い」ということだそうです
旅から多くを学んだデカルトは今度は一転、部屋に閉じこもり真実の探求方法を考え始めたそうです
座学⇒体験学習⇒独りで真実の追求で、真実を探求する4つの規則を考え、世界を変えます
良い戦略は必ず単純明快
デカルトは「規則は少ない方がいい」と考えます
スパルタが栄えたのも法律がシンプルだったからで、厳しい法で有名な秦も滅ぼした劉邦が3つの法にして人々の大きな支持を得ました
『よい戦略は必ず単純明快』と述べています
そして4つの規則をつくります
1.明晰の規則・・・速断・偏見はやめて、どこからどう見ても真と認められるもの以外は受け入れないこと
2.分析の規則・・・検討する問題をできるだけ小さな部分に分ける
3.総合の規則・・・それらの内もっとも単純で認識しやすいものから段階的にもっとも複雑なものへと順序立てて考える
4.枚挙の規則・・・見落としがないように一つひとつ数え上げて完全に枚挙し全体を見渡す
という近代自然科学の基礎となった演繹法で、これをマクドナルドのプレミアム・ロースト戦略の成功と重ね合わせると
1.明晰の規則・・・店の売上=顧客数×来店頻度×顧客単価で考える
2.分析の規則・・・課題を顧客数増・来店頻度向上・顧客単価向上の3つに分ける
3.総合の規則・・・それぞれの数字を上げる方法を考える
①美味しいコーヒーを低価格で提供し顧客増
②コーヒーは嗜好性があり摂取度も高い
③美味しいコーヒーを出せば常連客化できる
④コーヒーが売れればビックマックも売れ単価が上がる
4.枚挙の規則・・・施策全体を見直し検証⇒3つの施策が相乗効果を生み売上は上がる
こうして日本マクドナルドは戦略的に大成功します
心身二元論
デカルトで有名なのが「われおもう故にわれ在り」=私は考える、故に私は存在するという言葉ですが、人間は思考をする=精神・魂と、その精神が宿る身体=物体という独立した2つの要素で成り立っている=『心身二元論』と説いています
精神・魂と身体・物体を完全に分離して考えることにより、自然科学の研究対象を身体・物体に絞り込めるようになり、自然科学は大きく発展したと言われています
私も社会人になって「モノゴトには原因と結果=因果関係がある」「どこ⇒なぜ⇒どう で考えよ」というような『思考方法』を学びます
頭脳明晰な先人たちは非常にシンプルにして思考方法を教えてくれ、長い時の中でも風化せずに現代のビジネス社会でも活用されています
私のような凡人は「まず考え方を知らない」ので、思考方法を身につけていかなければなりません
温故知新と言いますが、古き良きものは常に新しいとつくづく感じます
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました