人気リゾートだが採用ができない
少子高齢化と言われてもまだまだ実感はありませんが、過疎化が進んでいる地域は深刻になってきているようです
とある地方のグループのリゾートホテルを中国資本に売却することになりました
非常に人気の高原リゾートでお客様が減ったわけではありません、従業員の採用が難しくなってきているからです
「客は来るが地域の労働人口が少なすぎる」ということで、人口減に伴い年々採用が困難になってきています
派遣社員やリゾートバイトで切り抜ければ?と言われますが、派遣は寮費と食事代はこちら持ちなので、地域住民を雇う倍のコストがかかります
都市型リゾートと違い、田舎のリゾートは採用問題で苦戦します
新入社員を配属させても、コンビニもない場所に閉じ込めて働かせるようになり、長期に配属させておけば退職に直結しやすくなります
レストランやコンビニでは無人店舗も可能になってきましたので、いずれはマシン化で運営可能かもしれませんが、現段階では採用難が続きそうです
都市部では緩やかに進む少子高齢化による人口減少ですが田舎は深刻です
必要人口がいないとサービスが維持できない
若い頃、隣の支店に肌荒れなどがひどい後輩がいましたが、東京から長野支店に引っ越すと、肌はきれいになり軽い喘息も治ったようです
「空気も水もきれいで、満員電車通勤もなくなり体調が良くなった」と言ってましたが、東京より田舎の方が優れている面も多いです
特にコロナのパンデミックで密がさけばれてから田舎移住に憧れている人は増えたと聞きますが、最初のうちは「都会と違い、緑も多く水もきれいだ!」と感動するかもしれませんが『20年後・30年後その地域の人口がどうなっているか?』考えた方が良さそうです
下図は「そのサービス施設を維持するための必要人口」です
見にくい方は国土交通省のHPで閲覧できます
酒場は500~4500人
喫茶店は2500~7500人
ハンバーガーは3万人~5万人
百貨店は30万人
の人口がいなければ維持が難しいということです
各企業ともにマーケット戦略が違い、スタバは18万~28万人いないと出店しないようです
銀行は6500~9500人ですが、郵便局は500人でも大丈夫なようです
一般病院は5500人~27500人の人口が必要ですが、診療所なら500人で維持できるようです
これはあくまで目安であって「寝たきりの人が多い」「多くが貧困世帯」「若者はほとんどいない」などのマーケティングリサーチはされると思います
「不便だ!なんとかしろ!」といったところで、企業は動いてはくれません
田舎へ移住は20年後の人口を考えて
「うちの街の商店街はシャッター通りだ」
「バスが廃線になった」
「百貨店が閉店した」
「大きな工場が撤退した」
「昔は子供が遊んでいた空き地は、今は老人のゲートボール場になっている」
など、少しずつ人口減少の影響は出始めていますが、深刻なのは加速度が早まるこれからです
賃貸ならいいのですが、マイホームなどを建ててしまうと、その地域を離れられません
『その地域の20年後・30年後の人口』の人口推移は調べておいた方が良さそうです
人口の減り方によっては必要なサービスが受けられなくなります
水道・電気などのインフラも料金が高くなる恐れがあります
そうなると生活様式は大きく変わります
これからの日本は地方によってはリスクになる場所があります
日本は「面倒みれる国民の数は600万人まで」と言われていましたが、戦後の人口爆発でも戦略的に拡大し、倍の人口を面倒をみてきました
これからは『戦略的に縮む』ことが重要になってきます
老後になると稼ぐ力はなくなり、交通や病院などのサービスへの依存度が増していきます
県庁所在地などの大都市はいいのですが、将来の人口を見越して住居について考えたり、人生設計・生活設計をおこなうことで先のリスク回避ができると思います
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました