東西南北の色の意味
算命学を学ぶとよくわかりますが、東洋では東西南北を色で分けて表していました
「今はもう消滅した文化だよね」というかもしれませんが、意外にそうでもありません
現実=肉体の始まりは日が昇る東=青で、終わりは日が沈む西=白
精神=心の始まりは南=赤で、終わりは北=黒
現実のスタートである東は青ですので『青春』や「まだ青い奴」とか「そんなことも知らないの?できないの?=青恥」などと使われたりします
現実の終わりは日が沈む西で「最後は白い骨になる」ことから白で、降伏の時には白旗を上げたり、花嫁が「骨になるまで一緒にいます」で結婚式に白無垢をまとったりします
ベラルーシという国は、東洋のモンゴル民族が征服した時、ベラ=白=西、ルーシ=ロシアという意味で「西ロシア=白ロシア」という意味です
精神の始まりは南で赤で「赤ちゃん」や還暦の時は現実的には年をとっているが、精神は生まれ変わるとして赤いちゃんちゃんこを身にまといます
「精神的に幼い恥=赤恥」と呼んだりもし、赤飯でもわかる通り、赤にはめでたいという意味があるようです
精神の終わりは北で「すべてが真っ暗闇になる」ということから黒で表し、お葬式の時は黒い服を着用します
葬儀の白黒の幕は「精神の終わり=黒・肉体の終わり=白」を表したものです
東西は若さと老い、南北は庶民と支配者を表したりもしています
何気に私たちの文化の中にいまだ使われています
南方正義と北方正義
南は庶民の場所で、北は支配者の場所と言われています
企業には「正義感」が必要で、大きくなればなるほど
北方正義=支配者の正義・・・組織を守る正義・全体正義
南方正義=庶民の正義・・・・平等、公平、道徳、個人の尊重
のバランスが重要になってきます
大企業の不祥事は『北方正義 > 南方正義』の状態で起こりやすくなります
大きな組織は下から上が、上から下が見渡しにくくなります
上は「多くの従業員を食わせる為に大きな利益を上げなければならない」
下は「待遇のいいブランド力ある組織がなくなると困る」
という意識が合致している状態が不祥事が起こりやすい状態です
南方正義が行き過ぎると民衆の暴動になります
庶民の暴動で王朝が滅ぼされたりしています
企業でも南方正義が強いと内部告発が起きたりします
ただ、南方正義が強すぎると大きな組織維持が難しくなります
北方正義が強いと保守的になり、改良改革するのは南方正義の力が必要です
両者はバランスをとりながら社会を進化させていきます
矛盾は不運の始まり
指導者・管理職などの上と下の人をまとめなければならない方は、価値観の偏らない幅のある捉え方が必要になってきます
正義にも幅があります
「南方正義」=庶民・大衆の正義の 平等・公平・道徳、人の命は地球より重い・・・ 等、大衆の皆が納得する民衆正義
「北方正義」=支配者のものの見方で、組織、国家など自分があずかっている責任により範囲がありますが、大の虫を生かすには小の虫を犠牲にする・・・など、個人より大組織優先の為の正義との幅のコントロールです
どちらが正しい(一般的に討論すれば、南方正義)ではなく、どちらも必要といえます
お互いのバランスが必要ですが、 表面は南方正義、中心に隠れて北方正義というのが一般的なありかたでしょう
南方正義が強くなりすぎてもだめ、北方正義が強くなりすぎてもダメです
経営者、リーダーはこの矛盾を昇華することが人を束ねるポイントとなりそうです
東洋には『不運は矛盾から生まれる』という思想があり「口では南方正義を強調しているが、やっていることはガチガチの北方正義」は会社組織でも国でも見受けられることです
『本物と偽物との差は矛盾があるか否か』です
国も会社も、あらゆる団体・組織も 矛盾があるとやがて衰退します
矛盾は一時的な効果しかありません
日本も 戦時中「内政だけは正しくすること」としていたようですが、負けこんでくるとだんだん報道も都合よくコントロールするようになり、矛盾が拡大していきました
矛盾の多い会社は不祥事を発生しやすくなったり、離職率が極めて多かったり、非常に危険な要素が多くなります
国でも国家が情報操作する中国、北朝鮮、破産状態を日本バッシングでそらす韓国などはやはり矛盾が多い国です
リーダーは矛盾のある組織を創ってはいけません
思想も仕組みも『誠』のものを作るには矛盾のないことが一番です
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました