政治家のレベルは国民のレベルと比例
『国民はみずからの程度に応じた政治しかもちえない』というのは松下幸之助 さんの言葉です
松下幸之助さんは
「国民が政治を嘲笑しているあいだは嘲笑い値する政治しか行なわれない」
「民主主義国家においては、国民はその程度に応じた政府しかもちえない」
と述べていました
「国民一人ひとりがもっと自分のこととして政治に関心を寄せなければならない」ということです
民主主義の怖いところは
本当に日本を良くしよう!と真剣に考えている人間も
社会学・人間学をよく理解している人間も
未来に対してどのような政策が必要かわかっている人間も
ただただ不満だらけで生きている人間も
考える力が乏しい人間も
頭脳レベルも、志のレベルも、責任のレベルも関係なく『一人一票』ということです
故に『国民のレベルが低ければ、政治家のレベルも低い』となります
そんなことから松下幸之助さんは、家庭においても学校においても政治の大切さを啓発するとともに、何が正しいか、何が国民全体にとって利益となるのかを見極める眼を育てる教育が大切だと訴えていました
猿は木から落ちても猿ですが、政治家は選挙で落ちればただの人です
我々が考えている以上に国民の顔色に神経質です
優れたリーダーは環境から生まれる
「賢明な国民がいないかぎり、賢明な国家リーダーは生まれてこない」
ということになります
これは深刻な事実であり、真実です
昔から「親の顔が見てみたい!」とよく言われてました
政治家は国民の顔色をよく見ている
企業は顧客の顔色をよく見ている
子供は親の顔色をよく見ている
「何をすれば評価してくれるんだろう?」という評価項目は重要で、それに影響を受けていきます
政治家も「投票率が高いのは高齢者」となれば、なにがなんでも年金と社会福祉は守ろうとします
『ポピュリズム=衆愚政治』が生まれる真の原因は、大衆迎合的政策を振り撒く政治家の側にあるのではなく、その政策と政治家を広い視野も深い思考も持たず、安易に受け入れてしまう国民の側にあるようです
レベルの低い人の評価を気にしていれば、低いレベルの指導者になります
独裁主義は悪いことではない
「日本が今求めているのは優れた独裁者!」と橋下徹さんが発言していました
私達は独裁者という言葉にいいイメージをもちませんが「すべての権限が集中し、なんでも早く実行できる力を有した人」のことです
歴史上優れた独裁者はおり『賢帝』などと呼ばれていました
ただ、自分の利益のみ追求する人や愚者が独裁者になると国民は非常につらい目に合うので『独裁政治』が腐敗すると『三頭政治』が生まれ『大衆政治』になっていきます
「一人が決めるのではなく、3人の賢者で話し合って決めよう」
「3人がダメだから、みんなで決めよう」
というのが歴史の流れです
この全員参加システムが賢者も愚者も入り混じって混乱を呼ぶ状態になる場合もあります
21世紀アカデメイア学長の田坂広志さんは
「前回の大統領選挙において、自身が敗北した選挙結果を認めず『票が盗まれた!』『不正な選挙だ!』と証拠も示さず決めつけ、支持者を煽りたて、死者が出るほどの連邦議会襲撃の暴動を誘引した人物がいる
そして、この人物はその犯罪行為に対して行われた裁判も『魔女狩りだ!』の言葉で一蹴し、事実に反する情報を平然と述べ立てている
しかし残念なことに、この人物が現在、所属政党支持者の中で圧倒的な人気を誇り、次の大統領選挙で勝利する可能性さえ、現実的に論じられている
だが、もし『制度と法律を守る』『事実と真実を尊重する』『虚偽と不正を排する』といった民主主義の土台を破壊するこの人物が、民主主義的選挙制度を通じて選ばれるのであれば、それは文字通り『民主主義の自殺』と呼ぶべき悲劇であろう 」と述べています
年金受給を2年間伸ばしただけで暴動が続いている国だってあります
「賢者も愚者も一票は一票!」なのであれば、賢者が増えれば政治のレベルは上がり、愚者が増えれば政治のレベルは下がるということです
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました