副業を認めない会社はまだまだ多い
「副業・兼業を認めている企業は約5割」と聞くと「ずいぶん増えたな~」と思いますか?「まだまだそんなレベルなの?」と思いますか?
X世代は「本業一本に専念すべきだ!」という意識はまだまだ強く、それより上の世代は「企業は家族集団」という意識が強いです
引き抜かれたり、転職したりする人を観ると「裏切者!」のように言われていた時代もありました
武士のように一つの君主に使えるのが美しい時代でした
会社を辞めると人間関係が全くない人もいたりします
「学校を出たら一つの企業に一生を捧げる」という洗脳が効いていましたが、Y世代でかなり希薄になり、Z世代から見ると「奴隷人生」に見えるようです
企業は『長期間労働力の囲い込み』が目的だった時代なので、当然「最後まで面倒をみる会社と最後まで勤め上げる社員」を美徳と洗脳していました
もうこれは新入社員入社研修から始まります
我慢と忍耐で定年まで仕えたのに、若い世代には「ぶら下がり人生」などと言われ、たまったものではありません
終身雇用&年功序列時代は副業などとんでもないことでしたが、現在は急速に当たり前になってきています
副業・兼業を認めている企業は、認めていない企業に比べて中途採用者に対する満足度が高い傾向です
豊かな奴隷より自由を求める人が増えてきた
先進国は10年間でIQが3づつ上がっていくので、平成時代にはIQが10上がったことになります
さらに平成時代は情報民主主義が確立し『様々な生き方情報』が頭に流れ込んできます
「大企業に勤めて豊かな奴隷になるより、自分の存在意義が高いスタートアップ企業のほうがいい」
「人に管理される就職より、起業やフリーランスの方を選ぶ」
という若者は年々増えています
昭和の「大企業で一生尽くして生きる」はいい生き方ではなくなりつつあります
お金を得る=就職だけではない
ようはいろいろな手段でお金を得ればいい
せっかくの人生自由に楽しく生きたい
という考え方がFIREなどのムーブメントを生むのだと思います
ビジネスインサイダーに36歳でFIREを達成したマイケル・クアン氏が紹介されていました
叔父が早期退職したのを見て、マイケル・クアン氏も若いうちに引退したいと願うようになったそうです
クアン氏は資金と時間を投じて不労所得源を築くことに成功し、フルタイムの仕事を辞め、今では不動産と株の配当とブログから収入を得ています
親戚の何人かが若くして経済的自立を勝ち取ったのを見て、マイケル・クアン氏も若いうちに引退したいと願うようになり、IT会社を設立しそれをプライベートエクイティ企業に売ったあと、クアン氏は36歳で引退したといいます
それまでの収入は不労所得を生み出し続ける仕組みをつくるために投資したのだ と言います
働く目的が『自由を求めるための資金作り』だったということです
クアン氏の3つの水源
フランスで年金支給を2年間伸ばしただけで国民の怒りが大爆発しました
「ヨーロッパの人は早く自由を満喫した生き方をしたい!という気持ちが強いからだ」と言われてますが、東アジアを除く多くの人々が『自由こそ本当の人生』と考えています
日本は引退すると「働けなくなり残りの人生をつつましやかに生きる人」と見ている人が多いですが、これは労働信仰の蔓延した日本独自の考え方です
本来は『自由を得た風流人』というのが日本流の見方ですが、戦後から労働こそ美徳となっていきました
ここをつかれて「70まで働くは当たり前」「80まで働く人は理想的国民」と国の都合のいいように意識づけされているように見えます
私も営業成績を同期間で比べられ、辞令1つで全国転勤していました
当然その度、子供は転校です
毎日満員電車に押し込まれて、結果を求められて、出世競争をさせられて・・・
クアン氏は「当時、娘は1歳で今こそ早期退職をして、本当の意味で家族とともに暮らす生活を始めるのに最適な時期だと決心した」のだそうです
労働信仰の信者化されていた私とは大きく違います
現在44歳のクアン氏は自分の純資産を増やし、不労所得を得ながら暮らしていけるように資産運用しています
クアン氏が毎年欠かさず収入をもたらしている3つの主要な不労所得源が
1. 不労所得の中心は不動産投資
クアン氏はネバダ州に3つの不動産(2軒の一戸建て住宅と1軒のコンドミニアム)を所有している
2. 投資ポートフォリオの配当
配当金の形で1万3000ドル(約180万円)の収入を毎年平均得ている
3.ブログ収入
「ファイナンシャリー・アラート」というブログを運営していて、そこでお金に関するヒントや、経済的に自立して早期退職する方法などを公開している
株は全くの不労所得ですが、不動産は「半不労・半労働」と言われ、客=住人確保はしなければなりませんし、ブログは高度なものは論文のようですから完全不労所得とは言えませんが、サラリーマンとは比べようがないほど自由です
これが日本だと「80歳過ぎても働いている人が多いのに、36歳でリタイアとはろくな人間じゃない」と言われかねません
私自身も『自由な風流人』が最も理想的な生き方で、その準備は早いうちからすべきと気づき始めたのが8年前からです
ただ意識するとアンテナが立ち、その方面の情報をキャッチするようになります
周りが『豊かな奴隷人生』を理想としていたから自由な風流人になる情報をキャッチしていなかったのです
日本のサラリーマン、特に男性は引退すると社会からドロップアウトしたように感じている人が多いですが、本来はここからが自由な風流人としての素晴らしい人生が始まるのです
FIREした人を見ると「株の利益の20%税金」「不動産収益の税金&固定資産税」をサラリーマンよりかなり多く払っているので、生涯高額納税者と言えます
国が懸念しているのは「人口減で納税者が減る」ということなので、国にとって都合の悪い人たちではありません
欧米のように「働くとは労働市場に自分という労働資本を投資して収益を得る」「その為に自分という資本の価値を高めていく」という思考は日本人にはまだ希薄です
「学校出たらとにかく就職して働かなければならない」で日本の源泉徴収という優れたシステムは三分の一の税収を自動的に給料から間引きできるようになっています
国は「出来るだけ長く働け」を遠回しに意識づけして植え付けてきます
「国の都合が大事なのか」「自分の人生が大事なのか」これから日本でも静かに議論されていくような気がします
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました