ぼやく墓石屋さん
墓じまいを考えている親戚に頼まれて近所の石屋さんに行ったとき「最近は墓石が全く売れずに、墓石の撤去の依頼ばかりだ!」とぼやいていました
2040年には寺院の4割が消滅すると言われています
お寺の檀家離れも進み、経営難に陥る寺社も増えているそうです
日本は無宗教の国とも言われてますが、仏教と神道を根底に生きている人は多いです
正月には8000万人が初詣に出かけ、お盆には民族大移動的にお墓のある実家に帰省します
もともと日本人は特定の寺院の檀家となり、葬儀や墓地の管理を依頼してきました
昨今は檀家関係を結ばない人が増え、檀家からのお布施をあてにしていた寺院の経営が大きく揺らいでいます
日本のお寺は大幅消滅の危機に瀕しているようです
お寺はどうなっていくのか
人口減少に追い打ちをかけるように未婚化が進み、男性の半分は生涯未婚になると予測されてます
晩婚化も昔のように兄弟の多い家庭を作りづらくしています
私が大学時代のクラスメートの女性たちは「女の子はクリスマスケーキ!24日(歳)25日には売り切らないと!」という同調圧力に皆焦っていました
22歳で卒業し24歳で結婚て、キャリアプランなど視野に入っていません
多用化が進むと堂々と結婚しない選択、子供をもたない選択に進めます
もともと宗教への意識の薄い日本人は世代が進むとどんどん宗教観が薄くなります
何かお願い事は神社
お葬式関連はお寺くらいの意識です
文化や哲学としては仏教も神道も残り続けると思いますが、寺の存続としては困難な時代になっていきそうです
見事に経営再建した築地本願寺でさえも毎年1億円の赤字だったそうです
X世代の私の友人も「お寺は本来の役割を果たした」という考えです
社会変化の中で寺社仏閣は変化が要求されています
陰宅と陽宅
昔、営業企画部という部署にいた頃『平城遷都1400年記念事業』に携わったことがあります
日本の初めての国際都市の平城京ができてから1400年経ったことによる記念事業です
次の国際都市の平安京から『風水』が取り入れられ、江戸の街をつくる時には風水に加え、日本独自の『鬼門』が取り入れられたそうです
説明してくれた先生によると「私は西側は何色とか、トイレの位置は・・・などの風水は知りません!風水は都市計画なんです」とのことでした
最初に南に『陽宅』=生きている人たちの住む家
北に『陰宅』=死者の住む家(お墓)
が計画されるようです
「お墓は北です!西だと女性の強い家系になってしまいます」とのこと
神道だと「死後は真っ暗な黄泉の国」でしたが、仏教だと「輪廻転生」や「肉体は滅んでも魂は生き続ける」と説いていたのが日本人が喜んだ考え方のようです
「私が今あるのも先祖のお陰!」という意識の強かった日本人は、死後も陰宅=お墓で先祖と通信ができる仏教の仕組みを喜びます
茨城県に住んでいた頃、子供たちを連れて牛久大仏に行ったことがあります
目的は猿回しを見に行ったのですが、現在のお墓事情も発見できました
牛久大仏は、銅製立像として世界一高い120mの大きさで、胎内空間となっていて展望台からの景色を眺められます
牛久大仏の内部にある納骨施設があります
大仏3階の中央正面(御名號)側の収骨棚になっておりお骨が桐箱へ納められています
「お墓のマンションみたいだ!」というのが感想です
おひとり様ならこれでいいのかもしれません
「一人なのに・・・その後のお墓の面倒をみてくれる人はいないのに・・・立派なお墓を作ってもしょうがない・・・」
という人にはぴったりなのかもしれません
お墓のタワマンです
これからのお墓は多様化の時代に翻弄されそうです
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました