モノを売るのは貴重な仕事
欧米では「モノを作る仕事」と「モノを売る仕事」は同格です
日本は「モノを作る仕事」に比べると「モノを売る仕事」は低く見られがちです
日本の親は「うちの子は商品開発者」「うちの子は本社勤務」を喜ぶ傾向にあります
モノのなかった時代では物を作ることに評価がシフトしても、モノが行き渡り「売れないと次が作れない」時代では「モノを売る能力」が非常に重要です
ここでいう「モノを売る」とは
誰がやっても売り上げが変わらない販売ではなく
売る人によって大きく売り上げが変わる販売・営業のコンサルティングセールスのことです
成果主義の世界ですから
『ノルマ・目標数字有り』
『実績により所得変動有り』
『個人間の格差大』
を覚悟しなければなりません
個人的にこのような営業は『自己成長できる素晴らしい仕事』だと思います
営業とは 販促力×人間力
営業とは『販促力×人間力』です
商品知識や販促教育をいくら同じようにやったとしても個人間に差が生まれます
『人間力の差』です
営業は絶えず「どんな自分だったらお客様は心の距離を縮めてくれるだろう」と考えねばなりません
この辺が自己成長できる要素です
私はバブル経済崩壊後の冷え続ける経済の時に社会人になりましたので様々な叱咤激励を受けてきました
営業以外の同期は「仕事のミスで怒られるのはいいけど、売上悪いで怒られるのはやだよ」などと言っておりました
「棒グラフで比べられるのもやだ」
「同期間で競わされるのもやだ」
営業はどうしてもこのような戦闘集団の辛いイメージがあります
ルートセールスに転職した同期に「賃金上がらずとも御用聞きの方がいい!気の安らぐ時が無かった」と言われ「俺も変えようかな」と頭をよぎったこともあります
「営業なんて無理」という人がトップセラーに
現在大企業を中心に早期退職で「いったい何十人のX世代が切られるんだろう?!」という状況にありますが、かなりお金のかかる早期退職より「営業に配置転換する」という手法をとる企業も多いです
私が新卒で入社した会社もそうでした
バブル崩壊後、かなり優秀な大学生が採用できるようになったからです
本社から大量のミドル世代が営業に回されました
企業はこの様に「切って採用する」という入れ替えを実行します
私の支店にも経理に15年いたMさんという女性が配置転換されてきました
「配置転換教育により仕事の幅を広げるのが目的」とは言うものの彼女も「本部の若返りの為に出された」ということは理解しています
のっけから「私は営業など出来る性格ではありません!無理です」と辞める気満々です
年上ですがマンツーマンに任命された私は初めからなすすべなしという状態です
「皆さん無駄に性格が明るく、口八丁手八丁で売り込んでますが私はそのような仕事は出来ません」
『ロバを水飲み場に連れて行くことは出来ても飲むのはロバの意思次第』という状態です
このMさん経理にいたせいでモノの原価を知っています
「利益率75%なんてサギです!」とネガティブマインド全快です
「良いところが無い商品なら短所から説明すれば?」と言うと
「えっ、いいんですか?自社商品の悪口になりますよ」
「貴女のテンションじゃそれしかないですよ」
で彼女は「この商品はこれが良くない、ここもこうだ・・・」とマイナスから説明しだします
面白いもので人間はバランスをとる癖があり、短所の後は「でもここは素晴らしいんですよ」などと言い始めます
「あなた正直ですね!営業じゃないみたい」と相手に言われ「ずっと経理だった・・・」などの自分の話をしだします
バブル崩壊後の営業はとにかく加工する売り上げを上向きにしようとガツガツした人が多く、彼女の営業は異質だったようです
口下手で引っ込み思案は大いにプラスにはたらいたようです
2年余りで支店の四天王にまで上り詰めます
「経理にいた頃の倍以上のボーナスだわ!」といつも喜んでいます
営業と言うと、明るく・元気で・押しが強いイメージですが、その逆で成功している人も多いです
現実は本部から営業に配置異動させられた社員の9割は3年以内に退職となりました
「営業に配置異動」を命じられたら「まずはチャレンジしてみる」ことをお勧めいたします
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました