明暗を分けた和菓子屋
新卒で入社した時は三代目新社長就任と同じ年でした
この社長には22年仕えましたが 一貫して「新規獲得の重要性」を訴え続けた人でした
「顧客は釣り堀の魚『釣りやすい』が『有限』である」
「新規客は海の魚『釣りにくい』が『無限』である」
「どんな大人にも子供の時代があったように
どんな古いお得意様にも新規だった時代がある」
とにかく「新規獲得」「新規獲得」「新規獲得」でした
次の社長になっても しばらく好調だったのも〈 先代が新規をたくさん獲得し続けた 〉からでした
私は最初から長年「新規獲得が最重要」という思想の中で育ちます
コロナで伊豆・箱根の観光地は悲惨を極めました
伊豆・箱根に数店舗を持つ 老舗菓子店の話です
緊急事態宣言も解かれ店舗を開きます
すぐに売り上げがコロナ前に戻るお店
観光客が減った分が〈売上減〉に直結するお店
に分かれます
「同じ商品を売っているのになぜ?」
要因は
「顧客をしっかり確保している店は強かった」
という事でした
「新規中心のフロー型店舗ではダメです
顧客をしっかり確保しているストック型店舗でないと」
と言ってました
ストックか フローか
どちらが大切なのでしょう・・・・
ストックとは フローとは
フローは「流れ」
ストックは「貯蔵」
これはよく経済用語として使われることが多いですが
「人生100年時代」⇒大切なのは〈健康の知識〉と〈お金の知識〉と言います
よく言われるのが
「車は資産だ」や「家は資産だ」です
「売ろうと思えば高く売れるから」が理由です
ですが これらは資産ではありません
「車を貸してレンタル料を得る」
「家を貸して家賃を得る」
これなら資産と言えます
「資産とはお金を生み出してくれるもの」なのです
YouTubeなら自分が寝ている間も動画が広告収入を得てくれます
動画が資産です
株式もそうだし
不動産もそうです
そして自分も資産です
「自分という人的資産を労働市場に投入して給与を得る」ということです
「労働市場での価値を上げる」⇒自分のバージョンアップ が大切です
知り合いの工務店の社長に聞いた話です
「まだ20代なのに中古のアパートを買いまくってる女の子がいる」
普通のOLです
購入するたびにリフォームをお願いされるようです
「聞くと『私は線が細いから人間関係が辛いんです』とリタイアに備えているようだけど すごいバイタリティーなんです」
「月間の家賃収入200万越えてるんですよ」
これは不動産投資のすごい例ですが
株式投資をする若者も非常に多いです
私が就職したての頃は「労働市場に自分という労働資産を投入する」しか考えませんでした
フロー =報酬 ⇒ 労働による給与
ストック=資産 ⇒ 労働以外の所得
・経済が低迷し
・少子高齢化で未来に不安要素が多い
・成長がなくなり勤め先にも魅力を感じない
賢い若者は「フロー型だけではダメ」「ストック型の人生を切り開く」という考え方をもっています
この辺を観て「若者は進化している」と思うのです
彼らは子供のころから冷え続けていく社会を見つめているのです
若者が YouTubeでも株式投資でも『ストック型収益』に視点を移すのも理解が出来ます
冬の時代は冬の歩み方
私は4月上旬の生まれです
植物が芽を出しグングン成長する時なので〈せっかちで活動的〉な人が多いらしいです
これが4月下旬生まれだと
花は咲き誇り〈のんびりして優雅〉な人が多いらしいです
スタートの環境は少なからず生き方に影響を与えます
歌人の鴨長明の
ゆく川の流れは
絶えずして
しかも元の水にあらず
は有名ですが
よどみに浮かぶ泡沫は
かつ消え
かつ結びて
久しくとどまりたるためしはなし
世の中にある人と
住家と
またかくの如し
と続きます
万物はすべて変化し
ひとつとして同じものはない
変化が多いなかで
時代に流されることがなく
現実をしっかり受け止めながら自分らしく生きろ
という長明のエールのように感じます
日本の環境は
成長の春を終え
最も活動的な夏を終え
収穫の秋を終え
冬の時代になっていきます
冬という環境をしっかり受け止めながら 自分の人生は自分の足で歩む ということが大切なようです
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました