昔は子が親の仕事を世襲するのが標準だったが
世襲とは、特定の地位や職業、財産等を子孫が代々承継することです
「世襲議員」
「うちは親子三代そば屋」
「オヤジが教師だったから僕も教師になった」
江戸時代から戦前にかけて日本では 子は親の職業を引き継ぐ慣習がありました 武士の子は武士 農民の子は農民 商人の子は商人
戦後もしばらくは日本は農業大国でした
高度成長期に入ると 地方の農家の次男・三男が都会に出て就職するケースが増えていきます 「集団就職」などと言われる社会現象も起きたようです
1955年の世襲率は 43%
その後 徐々に世襲率は低下し
1995年の世襲率は 7% になりました
2005年の世襲率は 10% と微増
これは戦後の産業変化が激しかったことも理由です
主力産業が 農業だった日本も工業大国になり 現在はサービス業が主流です 70%が第3次産業についています
親が農業・漁業を営んでいても 子は2次産業・3次産業に進んで行きました
医者と伝統的な仕事は世襲率が高い
世襲率が大幅にダウンしたと言っても変わらず高いものもあります
世襲率が高い職業は
・医者 歯科医
・僧侶 神主
・伝統工芸士
などです
親が開業医であれば 診療施設や患者を引き継げます なんといっても所得が高いです
ただ医学部はどの大学でも別格に 偏差値が高く 学費も高い ですから 医者になることを宿命づけられるのもなかなか重荷の幼少期になります
宗教家と伝統的工芸品は産業変化の波に飲み込まれにくいと言えます
「今 小学校に通っている子供たちは 7割近く現段階で存在しない職業につく」と言われてますから 今後はさらに産業変化 職種の変化は加速すると思います
親が子供に「将来は〇〇になりなさい」などと言えない時代になりました
子供は子供で 変化の激しい時代に職業選択をしなければなりません
人は思うより変化に強い
今までモノづくりに携わっていた人が いきなり売る仕事にまわされて戸惑っているのも見たことがあります
人は慣れ親しんだ脳の使い方を変えるのは苦痛のようです
一種の居心地の良さを求める気質の一部です
子供は大人が思うより毎日かなり多くの能力開発をさせられています
語学やったら 数の法則 絵を描け 歌え など10種類以上異なった脳の訓練がされてます
脳だけでなく身体も 短距離と長距離 懸垂などの腕力 幅跳びに高跳びのジャンプ力 得手不得手関係なく 高校卒業まではやらされます
専門性などは 大学や専門学校からです 問答無用に多くの能力強化の日々を送ります
私達は「あらゆる変化に対応できる脳の基礎」が脳の最も発達する時期に訓練されていると言えます
そのうえで宮本武蔵の言うように
一理に達すれば万法に通ず
という 一理一芸に達した人間は そこで会得された原理が万般に通ずるようになるという境地まで行くことができます
親が思うより子供は変化には強く
自分が思うより私たちは変化に強いのではないでしょうか
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました