富士山型キャリアの時代

Eクワドラントからスタートは変わらない
世の中は相場で動いていますので、モノだけでなく人も相場の影響で価値がアップダウンします
ホルムズ海峡閉鎖で石油相場を目の当たりにすればよくわかりますよね
人の相場も「バブル入社」「氷河期世代」「コロナで採用控え」などの言葉が生まれるように社会環境の影響をもろに受けます
その影響を受けるのは多くの従業員として会社に雇用してもらう、いわゆる就活して社会に出る人で、欧米流にいえば自分の身体という資本を労働市場に投資するというスタートです
私の同級生でも病気になった親の会社を引き継いで経営者スタートの人もいれば、「自分は人間関係が無理」と親に大金を借りて不動産投資家としてスタートした人もいますが、ごく稀です
今回のキャリアとはEクワドラント=従業員として生きる人のキャリアです
「学生時代からNISAをやってる!」といったところで投資家で社会人スタートなど出来ないでしょう
大概の人は企業に就職して社会人のスタートを切ります

クワドラントには4種類あります
Eクワドラント=従業員は労働者として働く人々で、時間や労働力を提供し、安定した収入を得ます
Sクワドラント=自営業者は自分のスキルで直接稼ぐ専門家で、働いた分だけ収入が増える可能性があります
Bクワドラント=経営者・ビジネスオーナーは事業を所有し、権利収入を得る人で経営スキルが必要です
Ⅰクワドラント=投資家はお金や土地に働かせて資産を増やす人で、リスクを伴います
自分の身体という資本しか持たない人にとっては「従業員一択」になります
従業員は①すでに安全な箱(会社組織)ができている②行けば仕事がある③最終責任をとらなくていい④なるのにお金はかからないなどの敷居の低いスタートができます

令和からのキャリア
時代と共に働き方は変化していきます
働き方1.0:年功序列と終身雇用に支えられた昭和的スタイル
働き方2.0:成果主義に基づくグローバル標準(すでに時代的にはやや古い)
働き方3.0:プロジェクト単位で専門家が離合集散するシリコンバレー型
働き方4.0:組織を持たず、個人が自由な契約を結ぶフリーエージェント型
働き方5.0:AIやロボットが仕事をほとんど担う近未来的ユートピア/ディストピア
4.0はベーシックインカムなどでお金が分配されるので、働きたくない人は働かなくても大丈夫です
働き方1.0の年功序列と終身雇用が摺り込まれている人が、2.0や3.0を説明されても受け入れがたいものがあります
時代の過渡期に入っととはいえ働き方1.0も継続されていますので、定年再雇用で65歳や70歳まで同じ会社に在籍する人も多いです
摺り込まれたキャリアプランはなかなか変えられません
働き方1.0の人から見れば「30歳のこれからという時に転職するなんてもったいない」「会社に育ててもらって一人前になったら乗り換えるなんて不義理な奴だ!」と見えるのは仕方ないです
働き方1.0=終身雇用&年功序列の時代はゆっくりでも給料と役職は上がっていきましたが、これからは「伸びるスピードは速いが、途中から下がりだす」という時代になっていきます
簡単に言えば富士山のようなキャリアプランになります
・社会に出る時は売り手市場
・転職での売り手市場は40歳まで
・50代のどこかで役職定年
・60代からは新入社員の給料に戻る

50代社員の役職定年などによるモチベーション低下を防ぐため「リスキリングによる学び直し」が行われてきましたが、どうも雲行きが怪しいです
黒字でリスキリングで50代のキャリアアップに力を入れていた企業でも、東芝・パナソニック・資生堂・オムロン・リコーなどの大手メーカーが「リスキリングより早期退職」となってきています
終身雇用&年功序列が頭に擦り込まれてきた世代にとって「役職定年でかつての部下が上司になるくらいなら早期退職を選ぶ」という人も多くなります
韓国ほどではないにせよ、日本はけっこう儒教思想が根付いていて年功序列の崩壊は受け入れにくいところがあります
「俺は〇十年も会社に尽くしてきた」「俺の実績はかなり会社に貢献している」というと人事の人達は「本当ですよ功労者ですよ」などと言いますが、実際は『過去より現在と未来』なのです
さらに社会は『解雇しやすいが次も簡単に見つかりやすい労働市場』に変化していくと思います

人生100年時代 老後は多様化していく
60歳を迎えると企業的には「新入社員と同程度の給料水準にしたい」という考えがあります
従業員とは美化した言葉で表現されますが、組織にとってはコストなのです
60歳を越えて再雇用の契約を結ぶとき「同じ仕事で給料が半分になる」「かなり若い奴らの指示で動かなければならない」と長年勤めた会社を去る人がいますが、隣の芝生が青く見えるだけで、今度は見知らぬ若い世代の配下で命令されます
若い世代はこの流れをよく見ているので①NISAでコツコツ株式投資&②ネット副業などを長い期間かけて継続成長させようとします
50代半ばになった頃はプチ投資家&プチ自営業者になっています
8年前に新入社員入社研修をした社員が「あの時、富(お金)は知のないところから知のある所に流れていくと言われたことは鮮明に覚えています」と言われました
ちゃっかり、そういう言葉だけはインプットしている世代です
ただ終身雇用&年功序列が摺り込まれた世代はそんな頭はなく生きてきたので「老後は悠々自適な退職金と年金暮らし」と思い込み、何の準備もしていません
自営業者でスタートする人はまれだし、投資家で生きている人はもっとまれです
「まだまだ社会の役に立ちたい」という高齢者が大半ですが、寿命の延びと共に労働期間も伸び続けると思います
若い世代に伝えたいのは老後は従業員一択でなく、他の選択肢も今から考えておくことです
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございまし






