若い世代を異質に見ないこと
人間の気質は弥生時代からほとんど変わってないそうです
「最近の若い奴らは・・・」という発言は明治時代から繰り返されているようです どうも人間は他者の分類が好きなようで、自分と違う気質を警戒する習性があります
確かに今の若い世代は プライベート重視 社会に期待していない 空気を過敏に読む などの特性もありますが、成長過程の環境が違うだけで 遺伝子は同じです
空気を読む性質からおおっぴらに自己アピールはしてきませんが、皆 いい仕事がしたい 役に立ちたい 貢献して認められたい などの気持ちは強く持っています
それを落胆や失望に変えてしまうのは 彼ら彼女らを理解しようとしない我々世代に問題が多少あるのではないでしょうか・・・
新入社員を迎えた今だからこそ考えていきたいと思います
違いを明確にすれば共通点が残る
サイコパスなどの人種は100人に1人で あとはびっくりするほど共通点の多いのが人間です
失敗すればへこみ 嫌なことを言われれば嫌悪感を抱き 成績のいい同期には嫉妬し 認められると張り切り 信頼されるとそれに応えようとし 美しい言葉には美しい言葉で返す
サラリーマンという言葉ができてから 変わっていません
キャラクターの差が大きく「明るく素直」は得をするようです 逆は扱いにくいと遠ざけられかねません
以前、適者生存 という言葉で新入社員の生き方の指標をアドバイスしたことがあります
虎は最強の動物だが絶滅の危機に瀕している 同じネコ科でも猫は世界中で増え続けている
日本オオカミは絶滅したが 同じイヌ科でも犬は世界中で愛されている
強いから生き残るのではなく 環境に適応したから生き残るのだ という理論です
猫は蔵のネズミを捕獲してくれる 犬は番犬として人間と共存共栄してきました
両者の共通点は 役に立つ 扱いやすい 可愛い ということです
「頭が良くて協調性がない人間が一番困る」と言いますが「能力があると出世しない」とはこんなところからきているのかもしれません
適者のみを可愛がり 扱いにくい 可愛げがない 新入社員を遠ざけていないだろうか・・・ 育成しよう 理解しよう 信頼しよう という努力をしていないのではないだろうか・・・
もう一度、自己確認する必要があります
上に立つなら「寛にして栗」
役職をもらうと多くの管理職が「リーダー論」などのビジネス書を読むのではないかと思います
私もそうでしたが、読んでも実行しないと身につきません
わかる→できる→やっている→教えることができる の4段階です
「書経」の言葉です
・寛にして栗 (かんにしてりつ)
寛大だがしまりがある
逆はうるさいくせに、締まりがない
・柔にして立 (柔にしてりつ)
柔和だが、事が処理できる
逆はとげとげしいくせに事が処理できない
・愿にして恭 (げんにしてきょう)
まじめだが丁寧
逆は不真面目なくせに尊大
・乱にして敬 (らんにしてけい)
事を収める能力があるが、慎み深い
逆は事を収める能力がないくせに居丈高
・擾にして毅 (じょうにしてき)
おとなしいが内が強い
逆は粗暴なくせに気が弱い
これはまだまだ続きますが、たがい私たちは正も逆も自分の上を見ていて感じて学ぶようです
先人の知恵を実践すればいいのですが、なかなか出来ないのが人間なのかもしれません
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました