社会に出たらさまざまな考え方がある
いよいよ新入社員の入社研修が始まりました 街には着慣れないスーツを着た新入社員をたくさん見かけます
新入社員入社研修の総責任者なので一日中しゃべりっぱなしです
新社会人に伝えたいことは山ほどありますが まずは
1.今までは同年代が多かったが これからは上の世代がほとんど だということ
2.今までは「入れる頭」が評価されたが これからは「出す頭」が大切であるということ です
OFF・JTが終わり現場に配属されれば周りのほとんどが年配者になると思います
人は育った環境で考え方が違います
昭和入社世代であれば、日本がぐんぐん伸びていた時期であり 休日出勤 ノルマの必達 上司は絶対でしたからパワフルです 言い訳も聞かない人が多いです
バブル入社世代は、独り立ちする頃はバブルがはじけ 低成長の日本経済の中を生きてきました 計画性があり 企画力もあり コミュニケーション能力も高いです
ロスジェネ世代は、行きたい会社にも行けず 本来能力的につくべき役職にも就けない人が多く 忍耐強く 専門スキル習得にも熱心です 社会に期待してないので「当たって砕けろ!」などは言ってきません
ゆとり世代は、意味のない慣習やマナーを嫌い 自然体です 無理に背伸びしてブランド品を買ったり 見栄で高い店にもいきません プライベート重視派です
その世代世代で考え方が違います 「合わない」「理解できない」という前に「人に歴史あり」と興味と理解をもつことが大切です
入れる頭はもう評価されない
学生時代は 皆で同じ教師に 同じ場所で 同じ教科書を使って カリキュラム通り教えられ テストでどれだけ頭に入っているかが評価されてきました
いわゆる「入れる頭」が重要だったんです
これからは「出す頭」が重要になります
「出す頭」は体験学習 いわゆる やってみて 失敗して うまくいって身について を繰り返して脳に刻んでいきます
いろはにほへと の最初の「い」は「犬も歩けば棒に当たる」です 行動すると失敗もあります 失敗は行動した証なのです
新入社員の失敗はただの「誤差」です そもそも経験のないことは誰でも失敗します とにかく重要なのは「学んだことは即実行する」ということです
新入社員は「会社の負債」です
「負債なんて言われるのヤダ!」と思うかもしれませんが、即戦力などは仕事が簡単なだけです 高度なスキルを要する仕事ほど下積み期間は長くなります
人の脳の構造は「考える大脳」「動物的な小脳」の2重構造です
調理師がキャベツの千切りを「包丁はこう入れて、この間隔で こう切って・・・」と大脳で考えながら学び始め だんだん小脳に落とし込んでいきます 完全に小脳が覚えると 違うことを考えながらキャベツの千切りが出来るようになります
すべては体験学習なんです
努力して身についたものが貴重
国語・算数・理科・社会・英語・・・・学生時代テストされるのはこの主要五科目です これらは暗記が主な教科で「努力指数」が重要です
音楽・美術・体育などは「歌が上手い」「絵が上手」「足が速い」など最初からある程度決まっていて もちろん努力もありますが「才能指数」の高い教科といえます
社会人は 努力なのか 才能なのか・・・
織田信長は
鍛錬した武辺(ぶへん)の方が 生まれながらの武辺より優っている と言います
実戦で役に立つのは生まれながらに才能があった人間ではなく 苦労して身につけた人間の方が使えると言っています
出だしが他の同期より悪くても 気にしなくてもいいということです 社会は「うさぎとかめ」の競争ではなく「同じ人間同士」の競争です
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました