働く理由は人それぞれ
それぞれ 会社には定年制度が設けられています 昭和の時代は55歳でしたが、60歳、65歳、最近では定年を70歳にしようという流れもあります
社会が成熟した先進国は少子高齢になっていきます 「産めよ増やせよ」はまだまだこれからの若い国です
人事という仕事柄、シニア社員の契約更新等行いますが 過去企業買収した会社など前の経営者の文化と大きく隔たりがあったりします
当社の定年は60歳ですが、65歳までは延長できます それ以上は何かと条件が付きます
最高齢の記録は84歳 まだまだ元気ですがさすがに契約更新できないと伝えると「えええ、前の社長は『元気なうちはずっと働いてくれ』と言ってたのに・・・」と言われました 「その頃は従業員100人ちょいの会社だったけど、合併後の今は33,000人以上の会社なんだから・・・」と思いますが家族的な中小企業と杓子定規な大企業では文化が違います
特殊技能の持ち主で健康で休んだこともありません 「計画有給5日とってくれ」もしぶります
こちらの方は 仕事が好きで続けたいタイプ でまだまだ働きたいシニア
同じころ来年で70歳を迎える社員ともキャリアミーティングしました
「そりゃもう辞めたいが、40代後半の娘が20代で仕事辞めてからずっと引きこもりで面倒見なきゃならない・・・」
こちらは 生活のために働かなければならないタイプ
昭和45年7.1% 平成7年14.5% 平成19年21.5% 平成27年には26.7%と推測され、実に4人に1人が高齢者になるとされています
シニアの労働は「生きがい」が重要
早期リタイヤを目指す若者が増える傾向にある一方、まだまだ働きたいシニアも多くいます 理由は人それぞれです
・お金が必要だから
・今の仕事が好きだから
・仲間が欲しい 孤独は嫌だ
・何かに打ち込みたい 生きがいが欲しい
・人手不足で辞めさせてくれない など様々です
特に男性の場合、家にずっといてもやることがない・・・とぼやく方も多いです
学校を出て長い間働き続け、急に辞めても打ち込める趣味ももっていない、目標を共にする仲間もいない、急に一人で孤独な日々が続くことに恐怖を感じる・・・
と考えると、シニアにはやはり生きがいとしての労働が重要になってきます 年金で必要最低限の生活をするより、ある程度の人生を楽しむお金もあった方がいいのです
定年制も敬老の日もいらない
私の尊敬する知識人の一人に ライフネット生命創始者、現在は立命館アジア太平洋大学学長の出口治明さんがいます
「定年制を廃止し、年齢フリーの社会を作るべき」「敬老の日などいらない」と訴え「そもそも働くということは 昔 何をやっていたのか、何ができるのかは関係なく 現在の能力と意欲 体力に応じてそれにふさわしい仕事をするというのが世界の常識」と説いています
「生涯 自分への投資と学び続けること」の大切さも非常に共感できます
シニア世代は実直に耐えがたきを耐え忍び難きを忍び、我慢強く労働をしてきました ただ、今後重視すべきは いろいろなことを学び たくさんの人に会い たくさんの本を読み いろいろなところに出かけて刺激を得ることが大切だと説いてます
つまり「飯・風呂・寝る」の生活から「人・本・旅」にライフチェンジすべきだということです
「人生100年時代」と簡単に言いますが、伸びた人生の現実と精神の幸せの追求を見直さなければならない岐路に立っているのだと思います
皆様の未来が充実し、悔いのない人生になるよう心よりお祈りいたします
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました