頭だけではダメ!腹に落ちないと
海外の大学生を採用しています その教育担当は私です
「説明しにくい日本語」に「腹に落ちる」があります
いつの間にか彼ら彼女らに「腹シリーズ」と呼ばれるようになりました
・腹に落ちる
・腹が立つ
・腹を決める
・腹を切る
・腹が黒い
・腹を探る
・腹の中がわからない
・腹が大きい
・腹が太い
・腹を肥やす
・腹の虫がおさまらない
まだまだたくさんあります 腹が減った 腹が痛い とは区別されます
「頭で決めるのと腹で決めるのとどう違うのでしょう?」とよく聞かれます 海外の人にとって日本語の難しさというより日本文化の難しさではないでしょうか・・・
和を重視する日本人
日本人気質を考えて見ます
船が沈みます 乗客に海に飛び込んでもらいたいとき
イギリス人は「紳士なら飛び込んでください」
アメリカ人は「ヒーローなら飛び込みますよ」
日本人は「皆さん飛び込みましたよ」
大阪人なら「タイガースが優勝しましたよ」
というジョークがありますが、国民気質を表したブラックジョークにも聞こえます 日本人は人に引きずられる国民性と言いたいのでしょう
また
アメリカ人は「理」を重視する 合理性の理 理屈の理 「屁理屈も理屈のうち」という気質です
中国人は「仁」
日本人は「和」を大切にする
和を以て貴しとなす
聖徳太子が制定した十七条憲法の第一条に出ている有名な言葉です
「大いなる和の国『大和』」
人々がお互いに仲良く、調和して生きることを大切とした言葉です
「和」の精神とは、体裁だけ取り繕ったものではなく 自分にも人にも正直に行動し、不満不平があればお互いにそれを話合い 理解し合うということが大切であると説いています
「和」は丸い 「和」はつながって一つのカタチを作っている 丸くつながる
「まずは個人より全体を重んじる」和合性を重視しているならば
全体での流れ と 個人での納得 という2つが分断されます
「『和』と『個』の2重構造」から「腹」という心の奥底のもう一つの自分が生まれたのではないでしょうか・・・ 「腹を決めた」ならまずぶれることはありません
腹に落ちると一種の磁力を有す
腹に決めた時の日本人は「和」を重視しているモードの時とは違い「覚悟」があります 行動に強さが出ます
腹に落ちると一種の磁力なようなものを発します 確信・覚悟をもっての行動であり磁力のように周りを引き付けます
自信というものは有言実行から生み出されます 腹に決めて、実行し、達成すれば自信が生まれます これも一つの日本人の姿だと思います
日本人の場合「『和』を重視しているモード」と「『腹』を重視しているモード」があり、それを使い分けて組織行動をしているように見えます
剛柔の二面性を上手くコントロールできることが社会では求められるのかもしれません
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました