終身雇用が終わったからこそキャリアを考える
日本は高度成長期が終わり低成長期に入りました これは別に悲観すべきことでなく、人の身長が成長期を終わると伸びなくなるようなものです
それに伴い 終身雇用も終わりました
終身雇用が終わったからキャリアアップも終わりではありません
私は新卒入社で最初の会社には24年在籍させていただきました
8割の同期が営業職で終わる中、採用、教育・研修の仕事もさせてもらい もちろん営業でもチーフから支店長、営業企画も経験させていただきました
その後、退職して営業コンサルタント会社を立ち上げた先輩に声を掛けられ コンサルタントになりました 若い女性支店長のサポートから始まり、採用→育成のアドバイスなどを行い、そのままその会社に入社しました コンサルタントは1年もしていないです
そこでは支店長兼採用・教育課長 営業部長となっていきました
実家に帰らなければならずあれこれ企業を受けて採用・人財育成の職務として現在の会社に(最後の)就職をしました 日本でTOP20に入る会社なので最後が一番大きな会社だと言えます 1年目の業績でアシスタントマネージャーからマネージャーになりました
会社が変わっても技術は転用でき 違った環境でスキルもアップします
現在は全国転勤ではなくエリア内勤務に変更したので昇進も限られますが 長男としての責務を優先したことになります
キャリアとはなにか
日本ではキャリアに関する定義が統一されていません
キャリア研究の第一人者はドナルド・E・スーパーという米国の経営学者でコロンビア大学の名誉教授も務めた人です
スーパーはキャリアとは「生涯において個人が占める一連の立場 ポジションである」と定義しています
そして1980年には「生涯において個人が果たす一連の役割 およびその役割の組み合わせである」と定義し直しています
またキャリアには狭義のキャリアと広義のキャリアがあります
狭義のキャリアは 職業、職務、職位、履歴、進路のことで 職業とそれに付随する 経験、地位、資格、業績、学歴・学位、能力、技能・知識などをいいます
広義のキャリアはエドガー・ヘンリー・シャインという米国の心理学者によって「生涯・個人の人生とその生き方そのもの と その表現の仕方」と定義されています
L・サニー・ハンセンという米国の心理学者もライフキャリアの視点から「総合的な人生計画」を提唱し「キャリアは単なる職業、職務、進路ではなく 相互に作用しあい影響し合う人生の様々な役割を包括する」ものであり、キャリアプラン・キャリアデザインは 家庭、家族、教育・学習、余暇活動も含めて考えるべきであるとしています
日本人は「縁」を大切にする
シャインは「人は経験の蓄積によって、しだいに仕事上の自己概念を確立する」としており それをキャリアアンカー(Anchor:船の錨いかり)と呼んでいます
高校生のうちに将来の職業を決めろと言われても確かに難しいものがあります
ただ「最初に就職した会社が一番縁が深い」とも言われています
日本人は非常に「縁」を大切にする民族です 「ここで技術を習得したから次はあちらで・・・」という計算高いキャリアプランの実行は苦手かもしれません
ですので最初に就職した会社でいろいろな経験を積む 転職するにしても縁ある人の紹介で できれば生涯同じ会社に属する方があっているような気がします
新卒入社の若手社員も、シニアで再就職した方も「縁があった 縁を大切にしよう」と最初に考えるのが日本的なキャリアのスタートだと思います
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました