世代間ギャップというものには相互に理解をしなければなりません
携帯電話もほぼ10年ごとに1G(ジェネレーション)2G・3G・4G・5Gと全くカタチ、機能を変えてきました それと同じです
これは3泊3日の中小企業大学での講座で「若者の戦力化」がテーマだった時のこと 様々な業種の部長・課長の揃ったグループ討議で「今の若手の考え、気持ちがわからない」という管理職が非常に多かったです
育った環境から分析してみましょう・・・
まず生まれた赤ん坊が最初に体験しなければならないのが極寒と猛暑の経験だといいます
寒い暑いに長時間耐えて過ごすスペックを身につけるべきなのですが、冷房暖房完備の多い日本の家庭環境では鍛えられません この辺が不条理に耐えられないなどの耐久力に影響している可能性が高いです
次に大人と関わることの少なさ
祖父母と暮らしていない、両親は共働き、知らない人が来ても玄関開けるな、親のいない時は電話出るな、親戚の出入りも昔より少ない、先生は体罰どころか注意するにも非常に気を遣う、社会に出れば多種類のハラスメント禁止企業文化・・・
世代を追うごとに大人との関わりが減ります
生まれたときは祖父母だけでなくその上の祖祖父母もいて、兄弟は多く、親戚も頻繁に出入りしていて、近所の大人も口うるさく、先生は容赦なく怒鳴る殴るは日常茶飯事・・・
こんな世代とはギャップがあります
よく言われる ゆとり教育はあまり関係ありません 言いがかりだと思います
そもそも完成された教育などはなく、試行錯誤を繰り返し子供の教育は進化していきます
20年間の高度成長期を育った世代とバブル崩壊後の20年間の低成長期を育った世代は当然社会の観方が違います
国の子供への義務教育も、企業の社員教育も時代に合わせ試行錯誤を繰り返してきました
昔の企業の教育は
強育・・・強く育て諦めず目標達成する若手にする
狭育・・・自社の都合のいい考え方を植え付ける
中には
狂育・・・徹夜、長時間労働、家庭を犠牲にする生活こそ社会人の美徳などの考え方もありました
私が学生の頃は「24時間戦えますか・・・」とCMが流れてました 先に社会に出た先輩に「これがビジネスマンの歌だ!」と言われたのを覚えています
バブル崩壊後、円高に次ぐ円高で製造業は常にコストダウンを迫られ、流通業、サービス業もデフレが続く状況下で同様にコストダウンを迫られました。長期にわたり物やサービスの低価格を求められ続けてきました。さらに2009年9月のリーマンショックが追い打ちに・・・ 頑張っても頑張っても報われない社会・・・
その負の連鎖を断ち切ろうと高度成長期の気合と根性で頑張っても下がり続ける経済 もう過去のやり方では再生しない・・・
変化する世代世代で求められる人材が違います
新しい環境の中から生まれた新しい世代の若者を育てなければなりません
新しい世代に理解を示さず、若者を犠牲にする社会に未来はありません
これからの教育は 共育 でなければならないと思います
高校を出て50年働く世の中になるのであれば、多種多様の世代が共存しなければなりません 55歳定年の頃は30年ちょっとでした・・・2~3世代ほどしかいません
私は新入社員研修で、昭和世代はこんなことに耐えてきた、就職氷河期世代はこんなに大変だった・・・と若い世代に伝えています 相互理解です
お互いの世代に理解を示し、共に成長していくスタイルが今の日本には大切だと感じます
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました