定期的に訪れる試練
新潟県長岡市に住んでいた頃、中越大震災に会いました
新幹線が初めて脱線したあの地震です
飲み物も食べ物もない
電気は消えて辺りは真っ暗
マンションは周りが陥没してしまって入れず
24時間の飲まず食わずで、やっと食べた塩むすびが「こんなに美味しいものか!」と感激したのを覚えています
1か月後にガスが開通しシャワーを浴びた時も感動しました
当たり前の日常が突然に壊され、一つ一つが元に戻りだすとその一つ一つに感動を覚えます
人には予期せぬショッキングな出来事が起こります
その度に「気持ちの乱れ」「気持ちの落ち込み」「悲しみ」「怒り」などが発生します
以前「ご先祖様に守られている人の特徴」を聞いたことがあります
「必ず助けてくれる親切な人が周りにいる」「教えてくれる人がいる」など多くの項目がありますが、その中で「定期的に試練を与えるが、必ず乗り越えられる試練である」という項目が強く記憶に残っています
大きなショックを受けることは誰しも望んでいませんが、自分をバージョンアップする意味で大切な事なのかもしれません
負の感情にも意味がある
山中鹿介のように「我に七難八苦を与えたまえ」 と望んでる人はあまり見かけず
「今日は困難も苦しみもなかった!最悪の1日だ!」と言ってる人も見かけません
ほっておくと困難も苦しみもない、平和で楽しい日常が続くことを望んでいます
国立がん研究所の清水研さんは「人は大きな負の感情を受けた後に5つの心の変化がある」と言います
日常にがんの宣告をしている方ですが「負の感情にも意味がある」と述べています
①人生に対する感謝
②新たな視点・可能性
③他者との関係性の変化
④人間としての強さとやさしさ
⑤精神性的変容
の5つの変化です
当たり前だった日常が壊された後には、今まで目を向けていなかったことに改めて感謝します
「ガスのおかげで温かいお湯が出る」
「電気のお陰で明るい生活ができる」
「水道をひねれば水が出る」
「お店のおかげで簡単に食べ物が手に入る」
「インフラ整備のお陰で移動ができる」
地震で失って初めて気が付きます
視点も変わります
手を差し伸べてくれた近所の方々や本社の方々との関係性も変化します
家族を守る・支店をつぶさないなどの強さとやさしさも生まれます
試練の後には必ず変化が訪れ、わずかでも自分がバージョンアップされます
新しいことは脳にとってストレス
『万物流転』『諸行無常』
「世の中は変化しないと前に進まない」
「水も流れを失うとよどむ」
と知りながらも心に負担のある変化を拒みます
であるならば定期的に訪れる試練はありがたいものだと視点が変わります
ドイツに
最初の一歩が一番つらい
ということわざがありますが「新しいことは脳にとってストレス」なので避けるように出来ているそうです
故に自ら進んで試練など人は求めません
ただ脳は新しいことには抵抗するようですが、続けることには寛容だそうです
はじめの一歩さえ踏み出せば、あとはすんなり進めるということを表したことわざのようです
「0から1が最も困難」
「踏み出した一歩が道となる!迷わず行けよ!」
「前に踏み出す勇気」
何かを成し遂げた人が必ず口にしますが、動けば現実に変化が起きて、その変化は心をバージョンアップさせるということだと思います
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました