就活は相思相愛が理想
春に入社予定の新入社員を確保した企業は来期の採用準備をしだす時期です
早い業界では来期の採用活動を始めた企業もあると思います
人員不足の業界は驚くほど動きが早く、私が学校訪問に行く頃は「もう内々定もらった学生がおります」など就職担当に言われびっくりします
この春に社会に出る学生はほぼ就活は終了したと思いますが、思わぬ苦戦をした人も多いのではないでしょうか・・・
就職活動は恋愛と同じです
相思相愛が理想です
とにかく一途に憧れの企業・業界を狙うか=本命絶対型
幅広く活動していくか=八方美人型
長く採用業務に携わってきた者としては「八方美人型」がお勧めです
本命企業のみに注力しすぎて失敗するケースをよく見かけます
大手企業は協定通り進めるので〈不合格通知〉が届いた時には他社は採用活動が終わっている場合が多いです
大学4年生ともなると、受験戦争を勝ち抜き、バイトも様々経験しているので社会をけっこう知っているつもりが多いです
私も多くのバイトをしてきたので当時は社会を知ってるつもりでいました
ただ、幅広く就活していると「気にも留めてなかったけど、こんなにいい会社があるんだ」という会社と巡り合います
その会社に対する欲求水準は低いが、実際に訪問し話を聞いた時の評価が高い企業です
「へええ、この会社意識してなかったけどいいな!」
これを「見直し型」と言います
恋愛で言えば〈一目ぼれの本命〉ではないけれど、友達付き合いしていくうちに好きになってしまった・・・ ようなものです
一途に追いかける姿は美しいですが、人生はドラマや映画のようにはいきません
しかし優秀な人物でありながら、幅広く活動したにもかかわらず就活に失敗した人もいます
天才も就活は全滅
中国の巨大企業アリババの創業者のジャックマーは誰もが認める優秀な人物です
ジャックマーは大学時代の就活では『30社不採用』で全滅です
生活できないのでケンタッキーのアルバイトに応募しますが、それさえも不採用になります
ジャックマーの座右の銘は『ネバーギブアップ』
就職できなかったので起業します
面接官にはことごとくひどい評価だったジャックマーですが、出資依頼で会った孫正義さんの評価は全く違います
5分話しただけで「これはただものではない!」と孫さんは見抜き「3,500万ドル出資する」と言いますがジャックマーは「2、000万で十分」と言ったそうです
孫さんくらいの大物でないと、ジャックマーの大物ぶりは見抜けないのかもしれません
Amazonが中国に進出した時はマーケットはジャックマーに抑えられており、あえなく撤退します
『就活は大惨敗だが人生は大成功』だったと言えます
剣豪も就活に大苦戦
連戦連勝の剣豪として有名な宮本武蔵も就活では連戦連敗でした
「武蔵は仕官=就職の道を選ばなかった」と言う人は多いですが、実際は〈剣術指南役〉として全国を就職活動していました
「本心では正社員として就職したいが、結果フリーランスとして生きるしかなかった」というのが実態です
最初は江戸の徳川将軍家、次は名古屋の徳川家を希望して就活
今でいうところの超一流企業狙いだったといえます
ネックは〈非常にプライドが高かったこと〉〈コミニュケーション下手で組織の中で動けるタイプでないこと〉だったようです
最終的に57歳の時に希望年収の1/3で熊本藩主に『客分』として取り立てられます
57歳とは昭和の定年の年齢55歳を越えています
『仕官』でなく『客分』とは正社員ではないということです
それで年収は希望の1/3です
能力が高くとも就職活動で苦戦する人は多いのです
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました