消費活動は社会の血液循環
以前、欠けた部分が気になる人、欲求が強い人は俗人という内容を書きました
「あれが欲しい」「ここが不満だ!」などの欲求が強すぎると強欲な人物に見えます
常に満たされない状況は幸福度を下げます
とはいえ、この底なしの欲求の強さが経済活動を活発にしているのも事実です
私が社会に出る時トヨタ自動車のCMで「いつかはクラウン」というキャッチコピーがありました
最初はカローラで、次にコロナ・カリーナ、次はマークⅡ3兄弟で最後はクラウンに乗るのがステータスという風潮です
高度成長期に日本は、さらにその上のシーマやセルシオを作り出しました
学生ながら「いつかはシーマに乗りたい!」という欲求が大企業への就職というエネルギーに変わっていったのも事実です
人の欲求や不満を解決するために様々な商品やサービスが次々に生み出されています
満たされた欲求・不満はすぐに当たり前になってしまうので、また新たに発生する欲求・不満を満たすべく新たな商品・サービスが生み出されます
コロナ後の経済活動が活発になった今『人の欲求と消費』について考えてみたいと思います
消費に直結する欲求
実際にどんな欲求が消費につながるんでしょうか?
①お悩み解決
太ってる・髪が薄いなどなどあげたらきりがないほど次々に悩みは発生します
『劣等感ビジネスはなくならない』と言われたことがありますが「痩せる系ビジネス」は次々に出てきますね
②学び・教育
人には知りたい欲求=習得本能がありますし、子供をいい学校に入れたい欲求は塾やオンライン学習への消費を生みます
③癒し
「仕事で疲れた自分をリフレッシュしたい」で旅行や飲み会など、心の豊かさを得るために消費します
④承認欲求・ステータスシンボル
人を引き付けたい=引力本能がありますので、ブランド品や高級車などに結びつきます
⑤時短
「時は金なり」ですから、歩かないでタクシー、在来線より新幹線、家事代行サービスなど、時間短縮にお金を使います
商品を売っているのではなく満足を売っている
⑥共感
人は感情で物を買うともいい、ストーリーに感情移入しやすいので 感情を動かすには共感できるストーリーを提供することが重要になってきます
モノの特徴やメリットを淡々と述べるより、 モノのおかげで人生が変わったストーリーのほうが興味を引きます
⑦不安・恐怖回避・自己防衛
「セコムしてますか?」のCMで個人宅の警備ビジネスが大きく伸びました
世界トップの治安の良さを誇る日本でも自宅の警備はビジネスとして成立するんだと感じました
不安解消は立派なビジネスになります
ただ、将来への不安から詐欺にあうことも多く『情報弱者・知識弱者』は狙われやすいです
⑧収集欲
コレクション収集ですね!会社の男子寮でも「そんなにスニーカーばかり買ってどうするんだ!」という若者がいます
他人には理解しがたい消費行動でも、本人は大満足のようです
⑨健康・生理欲求
健康にお金を使うのは正常な心理だと思いますが、米国に次いで日本もサプリや薬を飲み過ぎなようです
健康欲求+不安解消から、あれだけのドラックストアが増えてきたように見えます
⑩背徳感
背徳感とは、世間的に誉められたいことや良心に反した自分に対して「こんな悪いことをして気が咎める」という気持ちです
道徳や秩序に反した際に発生する、うしろめたさや罪悪感を伴う感情にもお金を使います
欲求同士が重なると物はよく売れます
中には困った消費癖も発生し、ステータス+コレクション欲求で意味なくブランド品を揃え、カード破産したりします
企業は「求められてるから売ろう」ではく「本当に欲求を満足させているか?」を追求している企業は、長く栄えています
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました