悲観主義と楽観主義
「成功の秘訣は?」という問いに対しては様々な言葉が返ってくると思いますが、ベトナム難民の成功を例に考えてみたいと思います
移民の模範生と評されることが多いのが〈ベトナム出身の移民〉です
ベトナム戦争の難民は「ボートピープル」と呼べれ1975年以降68カ国の西側諸国に26万人が難民として入国しています
1975年のアメリカのニューオーリンズでは誰もが「こんな田舎では成功できない」と考えていたそうです
ニューオーリンズ全体に悲観主義が蔓延していました
そこからベトナムから連れてこられた戦争難民が移り住んできます
戦争難民なので
・無一文
・英語話せない
・学歴はない
一般常識で考えれば「話しにならない」「どうやって生きてくの?」という状態です
しかし彼らは
「戦争が無いから銃弾が飛んでこない」
「爆弾も落ちてこない」
「家や職場が焼かれることもない」
「今、自分は最も豊かな場所にいる」
「自由に事業を起こすチャンスが無限にある」
「なんてラッキーなんだ!」
と考えたそうです
ものの捉え方で大きく変わる
この考え方のお陰で彼らの多くは『立派な家庭を築き』『事業を成功させた』そうです
子供たちは大学に進学し、多くは優秀な成績で卒業し、かなりの金持ちになったそうです
「こんな田舎では成功できるはずもない」という悲観主義のアメリカ人
「こんな恵まれた環境はない」と捉えた楽観主義のベトナム人
語学力を備え、お金も学歴も圧倒的に有利だったアメリカ人よりも成功を収めたのは『物事の見方』『捉え方』の違いにあったと言えます
チャンスを見ないことを選ぶならチャンスは絶対になく
チャンスを観ることを選ぶならチャンスは見つかるもの
ということです
『障害ばかり考えていたら障害しか現れない』のです
人は「何を見るか」「どう捉えるか」「何を選択するか」で大きく変わってくるようです
恵まれしを気付きにくい日本
このニューオーリンズの話は今の日本にも当てはまると思います
全体的には今の日本は悲観的ムードです
マイナス部分を見ることが多く「会社が悪い」「上司が悪い」「国が悪い」「なんとかしろ!」が多いです
もし日本に最貧国の人が移り住んできたら
「治安が良くて平和だ!」
「食が豊富で美味しい」
「インフラがすごく整っている」
「パソコンとインターネットがあれば仕事ができる」
と喜び勇んで行動するでしょう
『知恵』というと「何か新しいことを考えること」と思いがちですが『知恵とは恵まれしを知ること』です
自分の足元を見て、周囲を見て恵まれていることを見つけ、そこから考え始めるのが知恵です
今の日本人もアメリカ人も生まれた時から『すべてが揃っている』『世界でTOPな豊かな生活』しか知らないところに悲観主義になりがちな根があるように思います
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました