地方より本社勤務がいいとみる日本人
大企業だと本社があり、地方支店、工場などがあります
私は拘らない方でしたが、学生時代から「いずれは本社勤務!」と志をもっている人間もいます
大学4年の3月ごろ就職先の会社の配属先を知らせる内定者集合がありました
やはり親には知らせます
「営業かと思っていたら採用企画部の東京採用本部だった」
最初は地方の営業だと思ってた親は喜びます
どうも日本の親は本社勤めが1番と思っているところがあります
ヒヨッコの立場からすると「現場力が身につかない」という危機感があります
私のような 休みの多さと給料の良さで就職活動をした人間でさえも「若いうちの苦労は買ってでもしろ」はわかってましたから 現場で日々実績を叱咤されることのない環境で「腕っぷしが弱くなる」は不安材料でした
採用に配属されたメンバーも「本社勤務で親は喜んでいた」と皆言います
当時はバブル崩壊の前年
指定校制は色濃く残り 採用は大卒男子が9割 まだまだ売り手市場
ふたを開ければ 採用目標の半分しか残りませんでした
「社会人は結果だから」「売上で返してくれ」
9月には全員各支店へ転勤となります
採用メンバー24名中 張り切って現場に出たのは4人
後は 失意と落胆が顔に出てます
張り切って出たメンバーの4人のみ 後に支店長になります
出だしの 捉え方 考え方 志 想い で未来が決まってしまう気がします
現場あっての本部・本部あっての現場
人体になぞれば 営業は筋肉 本部は内臓 経営者は脳 だと思います
いくら五臓六腑が健康で頭脳明晰でも筋肉がひ弱では 思うように動けません
筋肉が優れていても内臓が問題多ければ これも活躍できません
五体満足でも頭脳がダメなら 論外です
どれも必要な機能なのです
筋肉に比べ 内臓は見えないので 活躍しても知られることがなく少し寂しいのが本部スタッフです
「俺の筋肉すごいだろ!」はできても「俺の腸ってすごいだろ」はありません
本部は 最初の採用業務 4年後に戻り採用企画部→教育企画部の行ったり来たりの6年間 支店長を2支店やってからの営業企画部 の3回経験しました
どちらも重要です
でもあえて言えば 現場だと思います これは人それぞれ考え方が違うと思います
「本部あっての現場」も「現場あっての本部」もどちらでもありません
よく
「現場は本部の言うことに従ってればいい」と言う会社もあるし
「本部は何も見えていない 聞いてもしょうがない」という人もいます
対立からは何も生まれず お互いが期待し合うことで企業は成長していきます
現場力を磨くことがやりがいなら現場に趣をおけばいいし
本部から会社を運営したいなら本部に趣をおけばいいと思います
本部と現場がお互いに敬意の念をもつ
人間は他人を見ると、すぐにあら探しする者と どこか優れているところはないかと学ぶべき点を探す人に大別されます
残念なことに前者の方がすこぶる多いのが現状です
これが本部と現場の対立を生むのだと思います
ケラーの
顔を太陽に向けていれば 影を見ることはない
という言葉のように 双方の優れているところを見る文化があれば 良い連鎖が生まれます
商品開発 と 営業
参謀本部 と 最前線
教える側 と 教わる側
親 と 子
お互いに 影を見るのではなく 相手の光を見れば こちらも明るく照らされるのではないでしょうか
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました