まじめで善良な人ほど心を病みやすい
職場でメンタル不調気味の人は「心が弱いからだ」と思う人が多いようですが、そうではありません
心療内科で産業医の鈴木裕介さんの話では『まじめで善良な人ほど心身を病みやすい』と言います
世の中はおびただしい数のトレードで成り立っています
お店では商品と引き換えに代金を払う
労働の対価として給料をもらう
友人とは親切をトレードし
恋人とは愛情・思いやりをトレードします
大概は友人や職場の仲間から受けた恩は「ありがたい!どこかで返さなきゃ」という心が芽生えます
ただ『社会には不公平なトレードであふれている』と鈴木さんは主張します
「この金額でこのサービス?」
「頼まれたことは快くやってあげているのに、私の頼み事は聞かない」
「こちらはいつも褒めてあげてるのに、向こうは自慢話ばかり」
不公平 はトレードは多い
働いている職場でも不公平なトレードは大なり小なりあると思います
「一番年下だろ!」
「女性なんだから」
「俺の指導が良かったから実績が伸ばせたんだ」
「クライアントの料金に見合わない滅茶苦茶な要求」
「親会社の都合で引っ掻き回される子会社」
「部下の実績は上司の手柄、上司の失敗は部下の責任」
フェアにトレードする健全で公平な関係なら問題はないですが、人から搾取するだけの人間は割と多くいます
「社会人とはこうあるべき」
「自分だけ得すればいい」
「面倒なことは人に押し付けたい」
「それは女性の仕事」
「あちらは仕事をもらう立場」
「こちらはお金を払う立場」
「自分の存在感を示したい」
「自分の身の安全のみ重要」
などアンフェアなトレードを平気で行う人もいます
割を食うのが『まじめで善良な人です』
不公平なトレードが続くとメンタル不調を起こしやすくなります
とにかく自分の勝手なこうあるべき論を主張する人
とにかく自分さえよければいい人
からすれば性善説な親切な人は絶好のターゲットです
注意すべき人物を知る
以前、与える人=ギバー・受け取る人=テイカー・その中間=マッチャーを記載したことがあります
とにかく搾取したもの勝ち!
世の中は競争だから相手にいかに多く尽くさせるか
などと考える、とにかく搾取しようとするテイカーという人種がいるわけです
人生で最も幸せになりえるのもギバーなら、もっとも実りのない人生を送るのもギバーです
ギバーは両極端なのです
幸せをつかみやすいギバーは、相手がテイカーとわかるとギブを止めます
その判断基準を持たないギバーはテイカーの恰好の搾取相手になります
この場合のギバーは心を病みやすくなります
『性善説』も大事ですが『性悪説』も持ち合わせてバランスを取らないと『まじめで善良な人』は慢性的な心の負担になります
テイカーまでいかなくとも、すぐに人の話のマウントを取りたがるマウンテンゴリラもいますので『まじめで善良な心』には『自己防衛術』が必要になってきます
話しのマウントを取りたがる人も、正義感をまき散らす人も、人から搾取するばかりの人も、それを行うことにより脳から快楽物質がでるので無意識にやっています
「こういう人種もいるんだな・・・」と人間観察に興味をもつことが心の健康には大切な姿勢の一つだと思います
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました