百姓=農民ではない
「お百姓さんのお陰でご飯が食べれる」
子供の頃はよく言われましたので『百姓=農民』というイメージが強いですよね
百姓とは「百の姓=百人の姓を持つものたち」つまり一般市民全員を表す言葉であったようです
医師・美容師・僧侶も含まれるそうで「百人の姓を持つものたち=たくさんの苗字の人々=一般市民全員」を表す言葉として古代より使われてきたそうです
農業を専業として生計を立てていた人々もいますが、多くは”兼業”として林業・漁業・大工・鍛冶・木挽・屋根屋・左官・髪結い・畳屋は、多くの場合専門の職人などおらず、百姓が畑の合間に営んでいたのです
百姓は1つの仕事にとらわれず、臨機応変に世の中から必要とされる仕事を兼業し七変化の活躍をしていたようです
従って、百姓とは農業に従事する人というより『町で必要とされる仕事を数々こなしていた大勢の人々』という意味で捉えることが正しいようで、同時に『年貢を納入する人々』のことです
現代では『会社に指示された仕事をこなし、国に税金を納める』サラリーマンがこれにあたります
日本の税回収システムは優れてる
江戸時代の百姓は年貢を収めることで現在で言うところの【税金】を支払っていました
百姓が年貢を納める=今で言う税金納付のシステムです
「五公五民」や「六公四民」といった言葉があります
年貢率のことで「六公四民」であれば、6割が領主の取り分になり、残り4割が農民の取り分ということです
⇒村にある蔵へ年貢米を一旦保管する
⇒ 船で年貢米を運ぶ
⇒江戸浅草の米蔵へ年貢米を納める
⇒納められた年貢米を役人が検地を行い、過去の収穫量の平均を割り出し、次の年の年貢額を決定
今でいう
⇒会社が税金分等を収集し国に治める
⇒総収入-国に治めるお金=手取り収入となります
『源泉徴収』とは税金のとりっぱぐれのない優れた日本の税金搾取システムです
年貢の「五公五民」で見れば、現代のサラリーマンは〈給料の3割を税金等で引かれる〉そのあと〈すべての消費には10%の消費税〉が問答無用で取られます
・家を持てば固定資産税
・お酒を飲めば酒税
・車を持てばもろもろの車関連の税金
・ガソリン入れればガソリン税
痛みを感じないように税金が取られ「五公五民」=収入の半分近くは税金で国に治めているようです
賃貸に住めば家賃を不動産の資本家に治めています
日本社会の黄金比率85% ・五公五民
江戸時代の百姓=年貢を納める人々は85%です
現在のサラリーマン=給与から自動で税金を引かれてる人々は87%です
「これは日本の社会の黄金比率?」などと考えたくもなります
終身雇用は終わったとはいえ、日本の企業は労働者の解雇などは出来ません
世界的に見ても優遇されているのが日本のサラリーマンです
フリーランス・経営者・投資家が増えるより税金の取りやすいサラリーマンが増えた方が国は都合がいいわけです
サラリーマンは税金等が引かれた手取り収入が給料です
フリーランスは使ったお金を引いて残ったお金から税金が引かれます
同じ手取り年収600万円だったとしても雲泥の差があります
日本の本業としてフリーランスの働き方をする人が全就労者に占める割合は3%程度、副業としてフリーランスをしている人は2%程度です
対して米国では、全就労者数に占める本業フリーランスの割合は7%
米国は本業の投資家も多いです
アメリカでは終身雇用はなく、就職したからといって生涯の雇用が保証されるわけではありません
日本のように「サラリーマン=労働法に守られている」はないのです
転職する人の数も多く、一度入った会社を辞めてフリーランスになることへの抵抗感が日本と比べて少ないのです
日本の新卒採用では「総合職」の枠で学生を採用するのが一般的です
総合職とは、将来的に会社の中核となることが期待される幹部候補を指しています
入社後は希望や適性に応じて配属が決まるのが普通でジョブローテーションで様々な仕事を経験します
入社時点で即戦力となるスキルが要求されることは少なく、OFFJT=集合研修やOJT=現場研修でスキルを身につけていくのが一般的です
対して米国では総合職という概念は一般的ではなく、新卒であっても学校で専門的なスキルを身につけてから就職するのが普通です
アメリカの企業はポジションごとに人材を募集し、職務内容を定めたうえで雇用契約を結ぶジョブ型雇用が一般的です
そのため、労働者の多くは専門的なスキルを備えており、若いうちからフリーランスとして独立しやすい環境にあると言えます
インドの12億5000万人の人口のうち納税率はたった1.5%で約1900万人しか所得税を納めてない計算になります
そのような国に比べれば日本の源泉徴収などのシステムは優れており、加えて87%が全自動税金搾取システムで税金を取れていれば『国としては優れた税金搾取力がある』という見方もできます
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました