戦後最も苦労した氷河期世代
戦後の日本の高度成長期からバブル期に入社した人達は、何回か短期的な不景気があったにせよ、順風満帆な就職活動ができたと思います
私は氷河期世代ではないですが、入社して採用業務についた時は氷河期が始まりつつありました
年々『学生数は増え、求人は減っていく』という現象が深刻化していきます
入社当時「ババな学生を引くなよ!成長意欲が無いから能力が伸びないし、伸びないのを会社のせいにしてくる」など、採用が苦しいからといって変な人材とると後が厄介だとよく口にしていた上長が、数年もすると「これほどの人材も落とさなければならないんだ」とため息を吐いていました
1991年のバブル崩壊により有効求人倍率は低下を続け、1999年には0.48倍まで下がり、この世代は「ロスジェネ(ロストジェネレーション)世代」とも呼ばれることになります
まさかと思うほどこの時代は長く続きます
本来は入れる会社に入れず
本来正社員のはずが非正規雇用
本来つくべき役職に就けず
人口ボリュームゾーンの為、受験戦争は超激化で、就職活動では超苦戦の非常に苦労した世代です

時代は氷河期世代が引っ張っていく
やっとのことで就職できてもまだまだ困難は続きます
企業自体「スクラップ&ビルド」の姿勢が強く、新しく事業拡大や支店を増やしても、その分どこかを縮小するのでポストが増えません
団塊の世代には「私が君くらいの年齢の時は課長だったぞ」とデリカシーのないことを言われ、(それは時代が高度成長期だからだよ!)と言い返せず、悔しい想いをします
高度成長期の世代はモーレツ世代なので、終身雇用&年功序列でハラスメントという言葉も辞書にありません
新しい雇用システム&社内環境が整ったところに入社してきたのがZ世代です

氷河期世代の人は働けることへの感謝が強く、仕事に対してストイックに取り組む人が多い傾向があります
経済の低迷が続く中で働いてきた経験があるため、会社の経営状態や経済動向に敏感で、派遣切りや会社の倒産も多く、一度就職できても安心とはいえない状況でしたので、転職を見据えたスキル獲得の必要性を強く実感している人が、他の世代よりも多いのも特徴です
苦労をし続けてきた氷河期世代も、上の世代の定年や役職定年で、やっとリーダー的なポジションが廻ってきます

苦労人が組織を引っ張る
私はバブル世代と氷河期世代の狭間に入社しました
入社には苦労はしませんでしたが、経済の長期低迷で営業時代は苦労し、ポスト不足で競争も激しかったです
ただ、いい時代に社会に出れたこともあり、氷河期世代のような働けることへの感謝の気持ちや危機意識は薄いと思います
氷河期世代は就職難を経験してきた世代であるため、より現実的な考え方を持っており、就職するために資格で武装するといったストイックで堅実なタイプが多いですが、バブル世代は楽観的で、勢いやノリで対応する傾向があり、しばしば根性論を振りかざします
氷河期世代はとにかく慎重かつ、根拠のあるものしか信用せず、着実に計画的に可能な線で物事を進めていくことを重視します
モウレツな受験戦争から始まり、様々な苦労をしてきた氷河期世代が企業のトップに立ち、組織を引っ張る時代に個人的には大いに期待しています
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました
