才能なのか 努力なのか
「努力が足りないから成果が出ない」
「努力することにより成果は生み出される!努力は大事!」
は学生でも社会人でもよく言われる言葉です
私たちは『努力万能信仰』を摺り込まれているようです
努力する姿は美しいです
「なんでも成果が出ないのは『やり方が悪い』か『努力が足りない』からだ」はビジネス現場でもよく聞きます
「報われない努力はない!報われないのは努力不足」
「才能に限界はあるが努力に限界はない」
「努力は人を裏切らない」
努力を称賛する言葉は数えきれないほどあります
「向いてないよ!努力するだけ無駄」もよく聞きます
「努力はしているが苦しいばかりで全然成果が出ない!やはり努力より才能だ!」
「人は長所で勝負した方がいい」は確かに的を得てます
『努力は報われる』は真実なのでしょうか・・・
やはり自分のスキルは伸ばしたいし、成果を出したいのは全員共通の願いです
ドラッカーは「仕事は強みで勝負すること!弱みは勝負しても頭痛の種しか生まない」と断言しています
私もこれは真実だと思います
とはいえ新入社員教育で「努力は無駄」とは言えません
自分を把握することが重要
頑張って努力している人に「やるだけ無駄」「むいてないよ」など言えませんよね
「前向きに生きている人」「努力家の人」は賞賛したいです
生まれつき持っている才能でどのくらい決まるのでしょうか・・・
努力でどのくらい自分を変えられるのでしょうか・・・
義務教育のうちはすべての教育メニューに全力で努力すべきです
高校生は判断の難しいところですが〈理系〉〈文系〉〈商業科〉〈工業科〉〈農業科〉〈スポーツ系〉など道を決めてもいい年代だと思います
社会人の初期・大学生はそろそろ『自分の強み』を把握する必要がありますが「俺は営業向きじゃない」「私は事務に向いてない」など決めつけるのは早い気がします
努力しても全く成果が出なかったとしても『若木の至り』で済ませていいでしょう
「やってみてよくわかった」なら立派な自己分析です
自分の〈苦手な事〉〈得意な事〉〈嫌いな事〉〈好きな事〉〈欠点〉〈長所〉など正確に把握するには、経験学習しかありません
これは『強み・才能を見つけ出すために重要な努力』といえます
教育責任者をしていてわかるのは、企業・組織は「努力を美化することにより社員のエネルギーを最大限搾取する」ということです
基本的に〈前向きな人〉〈努力家の人〉が好きです
努力を美化する言葉を並べ、無駄な努力もかなりさせられます
会議・研修で聞かされる『Àさんの成功例』なども後付けで「〇〇な努力をし、実を結んだ」などとまとめられていることが多いです
「運が良かった」「たまたまうまくいった」「その人だけの才能」では会社からすると都合が悪いし、本人も『努力の賜物』の方が美しいストーリーになります
『努力が報われた経験がある人』が特に搾取されやすく、逆に『挫折しか味わっていない人』のほうが真理にたどり着き易いかもしれません
負荷としての努力
自分の強み・弱みが把握できたら努力は不要なのか・・・
無駄な努力をさせられて会社にエネルギーを吸い取られるなら努力は不要
とも言い切れません
身体を鍛えずにダラダラ生活をしていると、筋力は少しづつ堕ちていきます
必要なのは『定期的に負荷を掛けること』です
筋トレや運動で筋肉に負荷を掛けることで、筋肉は発達か維持ができます
努力もこれと同じで『仕事・勉強に負荷を掛ける』ことになります
得意な事・好きな事ばかりやっていれば効率も良く楽しいですが、強化はされません
脳としても考えないで済むことは考えたくない、覚えないで済むことは覚えたくないのです
努力は必要か・・・は、半分間違いで・半分真実と言えそうです」
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました