高校時代に聞いた学生のランク
高校生の時の担任が受験に対しての指導の時に「人には4つのランクがある」と言いました
一番は ⇒頭のいい奴が努力すること
二番目は⇒頭は良くないが良く努力する奴
三番目は⇒頭はいいが努力しない奴
四番目は⇒頭も良くないし努力もしない奴
と言い、素直に腹に堕ちました
「努力次第で成果は変わる」は学生には正しい助言だと思います
中高生の時は、やる気・根気・努力・忍耐力などは高く評価されるべき年代です
教師も『意識高い系人間』にすべく様々なことを言ってきます
妙に賢くて博識である人間より、目標に向かって一直線である多少単純なタイプの方が教師も成果を出させやすいです
「ダメな部分は努力で補う!」は学生にはあるべき姿だと思います
出世の基準 モルトケの法則
プロイセン参謀総長を務め、対デンマーク戦争・普墺戦争・普仏戦争を勝利に導き、ドイツ統一に貢献した『近代ドイツ陸軍の父』と呼ばれるヘルムート・カール・ベルンハルト・フォン・モルトケ
このビスマルクの参謀総長まで勤めたモルトケの考案した『モルトケの法則』は少し考えさせられます
人材を『意欲の高い者・低い者』『能力の高い者・低い者』の4タイプに分けます
「それは意欲も高くて能力も高い人材が一番だよ!」と考えがちですが、モルトケの考えは違います
モルトケは「能力」と「意欲」の2軸で評価をし、以下の順番で出世させるべきであると主張しています
1.意欲が低く、能力が高い
2.意欲が低く、能力も低い
3.意欲が高く、能力も高い
4.意欲が高く、能力が低い
「意欲が低い者を優先?」ちょっと意外ですね・・・
1番良い人材とされる『意欲が低く、能力が高い』ですが、自我を出さず淡々と言われた通りハイレベルな仕事をこなし、私利私欲のない安全な人物ということです
命令に従順であり、業務遂行能力が高い 扱いやすい人物ということです
2番良い人材とされる『意欲が低く、能力低い』ですが、聞くと一番冷遇されそうですが意外に高いポジションにいます
・組織に重大な危険性をもたらす危険性が少ない
・能力や意欲がなくてもできる仕事を任せやすい
・自分の色を出したがらないので柔軟な配置がしやすい
・経験を積めばスキルアップして化ける可能性もあり、育成しやすい
従順で素直な気持ちを失わなければ、組織の中では生き残りやすいと言えます
3番良い人材とされる『意欲が高く、能力が高い』ですが、本来であれば最も優遇されそうに思えますよね
・自信過剰になりやすく組織に多大なる危害を与える可能性がある
・扱いにくく、周りに警戒されやすい
1度権限を与えると暴走することもあり、チームプレーの仕事から外し個人プレーの仕事に移すべきだと言います
能力もやる気も素晴らしいのに、なぜか出世しない人や重要なポジションから外される人って見たことありませんか?
最も悪いとされる『意欲が高く、能力が低い』ですが、能力もないのに富・権力などへの執着心が強いタイプで、言葉巧みに自分をアピールしてきますが、重要なポジションを与えてしまうと組織に壊滅的なダメージを与える可能性が非常に高い人物です
そう言われて自分の在籍していた会社を思い出すと、なんとなく思い当たることが多いです
・感情のコントロールができる
・人と対立をしない
ということが組織では一番重要なことだとモルトケは説いています
ナポレオンはどう人を配置したか
今度は実際の戦場での人材活用でナポレオンのとった戦略を見てみます
1.意欲が低く、能力が高い ・・・この人材は後方の参謀本部で戦略を練る人材として活用しています
2.意欲が低く、能力も低い・・・こちらは物資の運搬などの補給部隊や雑用に用いています
意欲が低い人材は最前線の戦闘だと逃げ出す可能性があるので、後方部隊に配属させるようです
3.意欲が高く、能力も高い・・・こちらは 最前線で指揮をとる将校として活用しています
4.意欲が高く、能力が低い ・・・こちらは最前線の兵隊として活用しています
意欲が高いほど最も生存率の低いポジションに配置されるようです
同じ指揮官でも意欲が低いほど後方になります
私は現在、人材の配置する人事異動には携わっていませんが、採用・教育の責任者として非常に考えさせられる法則です
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました