孤独に弱い人間
孤独に強い人・弱い人など『孤独』 への個人差はあります
大勢でいると「うるさいな」と思っていても、長く一人でいると「ずっと誰とも喋ってない=寂しい」と人を求めたりします
大学生を使っての「孤独実験」というのを聞いたことがある
暗い部屋に1人閉じ込める
24時間後に部屋から出す
作文を書かせる⇒ まともなことを書く
36時間・・・ 48時間・・・
72時間ぐらいすると少しおかしくなるという
「私はバナナ」などと書くようになる とのこと
人間には「集団欲」があり 孤独に弱く 集団欲を満足させないと簡単におかしくなる
これは赤ん坊の時も同じで 脳生理学者に言わせれば「抱き癖がついてもいいから 良く抱きしめること」と言われてます
皮膚と皮膚の接触が集団欲を満足させるらしい
真っ暗闇で物音ひとつ聞こえない 刑務所にある独房などは 孤独を好むタイプの人間ですら耐えられないと言われます
「感覚が遮断され 気が狂いそうになる」
幻聴・幻覚がでてきたり 精神攪乱状態一歩手前になるそうです
生きるために必要だった集団欲
集団で行動した方が 食料の調達 外敵から身を守る 病気やけがの時の対処 など生存に適していたので「集団欲・集団欲求」があるのだと思います
私達は文明も文化も発達した中で生きていますが 人類の歴史の大部分は原始時代です 人類の歴史は200万年と言われていますが そのほとんどは文明などない期間です
人間は 共同生活を営むことで 集団の力を使い 生きるために安全な環境を構築してきたのです
原始時代など 一人では猛獣と戦うのは困難です 一人では狩りをするよりチームでの狩りの方が成功率は高く なにより病気やけがをしたとき援助を受けることができる これは格段に生存率をあげます
原始時代は 一人になること 集団から省かれること 集団から孤立すること は死を意味しました
子供の頃は一人で生きることができない弱い立場です
子どもの場合 その集団の最小単位が「家族」になります
家族への所属欲求は 無条件に満たしてあげることが重要です
子どもは親に認めてもらおうとしてます 認めてもらうことで家族への所属欲求が満たされるからです
にもかかわらず「勉強が出来たら」「スポーツの成績が良かったら」など「結果が良かったら承認する」という条件付きの承認をしてはなりません
結果などは関係なく ありのままのあなたが大切なんだという姿勢が大切です
もちろん現代社会では 一人で生きることは十分可能です
しかし 我々の本能の中には「集団欲がある」ということを知って行動しないと 人間関係が上手くいかず 子育てに支障が出て 部下に「人間音痴」などと言われかねません
新人は認知するところから始める
子供に限らず 新しい人が職場に入ってきた時は配慮が必要です
たとえ60代後半でも「人生経験豊富だし 俺みたいな若造が・・・」などと考えないことです
新人は居場所がありません
まずは「認知すること」です
「沖縄の生まれ何ですか 海がきれいで人も明るそうですね」
「釣りが好きなんですか 楽しそうですね」
切り出せば たとえ70代でも どんどん話してくるようになります
自分を認めてくれる組織であれば 人は気持ちよく働いてくれます
司馬遷の『史記』刺客列伝に出てくる 予譲という男がいます
自分をわかってくれた主君の仇を討つため すべてを捨てて刺客となって命を懸けました
士は己を知る者の為に死す
志士ならば 自分をわかってくれる者のために命を懸けるという意味です
「人は自分の真価をよく知ってくれて 認めてくれた人のためなら死んでもよいと思うものだ」
「人は基本的に個人主義だ」「自分の利益が第一だ」
という側面もあれば
人は自分の存在価値を認め よく自分のことを知ろうとしてくれた人の為には喜んで苦労をしてくれる側面もあります
組織に属する以上「いい仕事をしたい」「皆の役に立ちたい」と誰もが思っていることも確かだと思います
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました