就職温暖期はかなり長期化する
バブル経済崩壊後には長きにわたる就職氷河期が続きました
世の中は相場で動いますので、バブル崩壊前と後では求人倍率に雲泥の差があります
同じ大学の同じレベルの学生でも、入社できる会社や条件が時代により大きく変わるということがまざまざと見せつけられました
当時採用業務をしており、私の会社は採用数に変化はありませんでしたが「求人がたくさん来るので絞らなければならない」となります
採用企画部の人員や面接官にもキャパがあるので、絞らないと対応できない⇒大学で絞るとなります
応募者からすれば「フィルターがある!」となります
人は人工的な差別を嫌うので「友人の大学は会社説明会の連絡がきたが、自分が見ると応募締め切りになっている!」で炎上したくなる気持ちもよくわかります
採用相場は当然変化するので、コロナウイルス蔓延のようにプチ氷河期もありますが、これからの労働人口減少をみれば、かなり長期間にわたり売り手市場が続くことになります
よほどのことがない限り就職氷河期にはならず、就職温暖化が続くと思います
従業員の最大のメリットは「安定 」
採用する側から見ると苦しい時代が続きそうですが、採用される側からするとかなり長期間求人件数は安定します
私の祖父母の世代は戦後に就職先がなく、しかたなく自営業で始める人も多かったと聞きます
ただ現代は「就職先がないので自営業で始めるしかない」という人は少数派です
高度成長期には安定した長期人材確保の為に、新卒一括&終身雇用&年功序列の3点セットがスタンダードになります
昭和入社の人にはいまだにこの頃の頭の人も多いです
終身雇用は終わったとはいえ、日本の労働法は簡単に従業員を解雇できませんので、在職したければ定年まで居座ることができますから、ある意味終身雇用は続いてるとも言えます
さらに採用力が弱ければ、万年人手不足に陥りますので「70歳過ぎても働いてよ!」という職場は増えてくると思います
従業員で生きる人は健康である限り、長い期間安定が続くと思います
日本は特にこの「従業員として生涯を終える」人が多く、労働人口減からみても今後も減ることはないと思います
私の長女が「うちの社長は今年『40代の社長の年収ベスト10』に入ったらしい!従業員はさほど賃上げされてないのに!」と言ってましたが、経営者や株主はリスクをとっています
会社が大きく傾いたり倒産すれば大打撃を受けるのは経営者と株主です
利益が出ればリスクをとっている経営者と株主にまず分配されます
従業員はコストなので「できれば経費は抑えたい」存在です
その辺は子供に教えておいた方がいいと思います
経営者や株主は利益次第で100だったり1だったりします
従業員は10と決められていれば、どんなに悪くても良くても10です
安定を得る代わりに決められた枠の中から出れないのが従業員です
「社長なんて接待にかこつけて、ゴルフや食時間ばかり言っている!株主に至っては働きもしてない!実際に汗水たらして働いてるのは俺たち従業員だ!」というのは従業員の勝手な理屈です
これは従業員は労働収入で、経営者や株主は権利収入だからです
二刀流・三刀流は増えていく
まず従業員は誰かに雇われていますので、雇い主の決めた条件と働き方で動かなければなりませんが『安定』が一番な人にはこの働き方が最も適しています
開業医や弁護士やラーメン屋、コンビニなどの個人授業主は人に雇われず『自立』していますので、自分で自分を雇うカタチになります
従業員と自営業者は、自分が働くことにより収入が上がる労働収入となります
収入のアップ=労働時間の増になりやすいです
よくこの4つの議論をする時に『ビジネスオーナーや投資家は良くて、従業員や自営業者は利が薄い働き方』と結論付けられている場合が多いですが、それも変わってくると思います
「副業で月10万円は稼いでいる」
「株式投資で月20万円くらいの収益を得るのが目標」
「小さいながらネット通販の会社も運営してる」
という若者は多いです
α世代の小学生がネット通販の会社を立ち上げる時代です
副業が本業を上回るようになれば、従業員と個人事業主の二刀流
株式投資が本業を上回るようになれば、従業員と投資家の二刀流
会社運営がが本業を上回るようになれば、従業員と経営者の二刀流
これからは二刀流・三刀流は増えていくと思います
皆、従業員のメリットはよくわかっています
・出社さえすれば仕事は用意されている
・自分で資金調達しなくていい
・最終責任はおわなくていい
・会社が傾いたら他へ移ればいい
その安定を土台に次の水源を創っていくのは十分可能です
X世代の私とて不動産運営は株式会社にしましたが、副業はお小遣い程度、株式投資もお小遣い程度ですが、将来的には年金プラスアルファにはなると思います
私の上の世代と比べ『パソコンとネットという優れた技術革新+情報民主主義』があった恩恵だと思います
個人的に4つのクワドラントすべてにチャレンジしようと思っています
多くの人は学校を卒業して無一文の頃は従業員からスタートします
昭和の時代は『従業員として生涯を終える』でもよかったですが、寿命が延び続ける現代は従業員で生涯を終える生き方では人生の後半が非常に苦しくなります
100歳まで生きるZ世代や110歳まで生きるα世代は、間違いなく新しいキャリアプランでないと人生の後半がどんどん貧しくなっていきます
労働人口は減り続け納税者は減り、社会保障が必要な老人は増え続けますので、年金はなくなることはないですが「年金だけで生活する」はかなり苦しくなります
命と健康の次に大事なのがお金だとすれば、収入という水源は多い方がいい時代になると思います
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました