まだ来ていない『100年時代』
雇用延長を議論する時に必ず「いったい何歳まで生きるんだろうね?」という話が出ます
「国は今は70歳まで雇用しろと言ってるけど、必ず75歳、80歳まで雇用しろと言ってくるよね」
「労働所得一本の人は85歳でも雇用しろと言いそうだ」
「男性は60歳前後で亡くなったり、寝たきりになる人も多いよね」
雇用延長どうする?という議論が仕事柄多いせいか、長寿社会に対して考えることは多いです
とはいえ『人生100年時代』はまだ来ていません
「今の中学生の半分は107歳まで生きる」と言われていますので、100年時代は現在の20代・30代の人からではないでしょうか?
昭和の『人生70年時代』でつくられた様々な制度や考え方は劣化しています
日本の人口のボリュームゾーンは50代で、団塊ジュニア世代が老人になると真の老人大国になります
いろいろな問題があって、この世代は子供をつくらなかったので老後支える世代は激減しますから『年金問題』『労働力不足問題』などはかなり重くのしかかります
無策に人生プランを考えないでいると、80歳を過ぎても働くことになります
現在60歳でリタイアしている人は、それなりの準備をしてきた人です
バブル崩壊での長い景気の低迷⇒就職氷河期⇒結婚できない・子供が持てないが、この人口ボリュームゾーンの団塊ジュニア世代を直撃したのがやはり痛かったです
当時は終身雇用時代でしたから「いらないおじさん切り捨てて若者を採ろう」も出来ませんでした
持ち家より賃貸がいいとは言うが
よく「持ち家か賃貸か」という議論がされており、賃貸の方がいいという結果が多いですが、賃貸の方がいいというより『長期の住宅ローンは絶対組むべきではない』という結論で、現金一括購入や5年10年のローンなら持家派の方が優れていると思います
実は賃貸派には大きな問題があります
①高齢者には部屋を貸したがらない
②年金暮らしになっても住居レベルを下げようとしない
ということです
59歳で必死に賃貸住宅を探している女性の話を聞きました
60歳だといきなりいい部屋が検索から減り、65歳だとロクな物件が紹介されないとのこと
賃貸物件所有者の立場になって考えれば『孤独死リスクが高い』のが上げられます
貸す側に立って考えてみることです
年金という安定収入があると言いますが、高齢になると寝ている間にお亡くなりになる人も多いのです
「親と連絡が取れない」など周りが騒ぎ出し、発見時には腐敗しています
当然、臭いなどを消し去る修繕費がかなりかかり、さらに事故物件になってしまいます
家賃は年金の口座から自動で引き落とされている場合が多く、大阪では4年前に亡くなりミイラ化していたということもありました
見守りサービスも「プライバシーの侵害」などと主張せず「電気が使われていない」「水が使われていない」などをチェックできる仕組みで、警察の立ち入りができるような法改正も必要かもしれません
中年期まで簡単に借りれていた賃貸住宅の審査も、急にハードルが上がります
さらに、老後は家賃を下げなければならないのに、住居のレベルを下げれなくなる人もいます
なかには「年金の6割や7割近くを家賃が占める」という人もいます
生活レベルを下げたくない人はそれなりの準備をしています
株式投資・不動産投資・ネット副業などいろいろな資産作りがありますが、年金一本は生活レベルを見直す必要があります
老後は『家賃低めで、徒歩圏内にスーパーと病院がある』ということは重要だと言います
100年時代はおじさん・おばさん期間が伸びるだけ
昔、島田紳助さんが「85まで生きるとして、20代30代は結婚や子育てで忙しく、時間に余裕ができる60代以降はおじいちゃんで遊べなくなってる」と語っていました
職場の女性も「女性が華として扱われるのは20代まで!人生100年時代はおばさん期間とおばあさん期間が伸びるだけ!」とぼやいてました
「せめて60歳までお姉さん扱いされる文化になればいいんだけど・・・」
昭和の30代は本当におばさんだったけど、令和の30代は全然若いです
アンチエイジングの知識や商品が発展すれば若々しい60代も増えると思います
男性など運動の有無で全然還暦時の雰囲気が違います
男性は運動がマストです
人類は飢餓や病気と闘い続け、現在の長寿社会を実現したのですが『陽が極まれば陰となる』の法則通り、新たな問題点が発生していくと思います
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました0