今度は企業が求人氷河期へ

帝国データバンクの調査結果によると「従業員退職型」倒産が急増しており、今年は過去最多だった2024年の90件を上回るペースで、今後は毎年100件超えが続くと予想されています

慢性的な人手不足に加え、賃上げや待遇改善が困難な中小企業から人材が流出し、事業継続が困難になっているようです

人手不足倒産全体も高水準で推移していますが「国は見てみぬふりか!」という経営者や人事関係者はいますが構造的な課題をクリアできない企業は淘汰されてしかるべきと考えていると思います

国の政策云々の前に、これは自然界の法則です

そういう人達に限り就職氷河期に就活している学生たちに「時代が悪い」「自己責任」と冷たい言葉をかけるだけで、何もしてくれなかった人だと思います

長らく続いた就職氷河期の後は、それ以上の長い期間『求人氷河期』の時代になります

「時代が悪い」「自己責任」という言葉がブーメランのように自分たちに帰ってきます

賃金UPと待遇改善 

我が社はグループ企業ですが業種によって定着率は大きく違います

特に私が異動してきた宿泊業は最も定着率が悪い業種で、人気がないうえに定着率が低い分野です

それでも観光業は成長産業であるし、人工の減る日本は1人人口が減っても外国人が8人来てくれれば経済が落ち込みません

1人が平均年間130万消費している日本では、来日外国人の消費の平均が17万円でGDPの53%を占める個人消費が保たれますので、今後の日本を支える重要な産業です

先日も結婚するから寮を出る社員に愚痴られましたが「給料はだいぶ世間水準になりましたが、フレンチレストランにうつされてからは7時~13時で4時間の中抜け休憩があって、17時スタートの勤務は改善できないのでしょうか?」と言われます

労働時間は8時間でも、拘束時間が長いという不満です

上長に言うと「人員的に致し方ない」と言われるそうですが、無策に進めていくといずれ人はいなくなります

待遇改善も賃金改善も「構造上無理」などと言っている企業はいずれ衰退します

継続的な賃上げを検討する動きが大企業から中堅・中小企業にも広がってきていますが、賃上げしたくても収益力が乏しく「無い袖は振れない」中小企業も多く、賃上げに対する対応の二極化が進んでいます

ただ、働き手不足は年々深刻化していきますので構造を変えない企業は人材流動性が高まり続けます

満足に賃上げされないことや、待遇改善に消極的な経営に嫌気がさした従業員が退職するなど「待遇改善をしないことへのリスク」が中小企業を中心に高まっています

さらに活発化する転職市場を通じて、賃上げによって良い人材を高給で囲う動きが広がるなか、満足に賃上げされないことを理由に従業員が辞めることで経営が行き詰まる賃上げ難倒産が、今後は増加する可能性が高まっているます

『従業員退職型倒産』と『賃上げ難倒産』で、企業が人材氷河期になっていく時代になりつつあります

社員の声=情報不足が一番怖い 

人の定着率がいい部署は共通点があります

社員の不平・不満を拾い上げてくれる人がいて、いち早く対応できています

○○が嫌だからやめる

就職氷河期には聞き流していた言葉ですが、これからは金言です

上長は評価者なので「こんなこと言うとマイナスにみられるのでは?」と情報が入ってこず、意外に情報弱者です

情報がないと情報がない状態で判断しなければならず「給料に不満なのではないだろうか?」と無理して給料を上げてしまい、今度は賃上げ過剰倒産に向かう恐れがあります

「人口減からくる労働力不足が悪い」という人がいますが、労働者は消費者でもあり、収入が増えれば消費も増えます

なんでも自然界の法則に重きを置いて、それに追従するしかなく、企業の都合は自然の法則の前では無力です

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました