新人類と言われた世代も古くなってきた
「なぜ1965年生まれ以降から、世界基準でX世代と呼ばれるようになったのか?」
ゼネレーションXのXは「数学の方程式のX」「謎の生命体X」などの「答えや正体が不明なので、これから答えを導き出そう!」のXです
簡単に言えば「理解不能な若者たち」「今までとは違う若者たち」ということです
日本でも『新人類』などと言われるようになったのもⅩ世代からです
それまでは武士道的な精神が残っていて「一度入社した会社は最後まで忠義をもって勤め上げるもの」でしたが、Ⅹ世代からは活発に転職が始まります
本当に、その少し前の世代は苦しくとも会社を辞めないのに、Ⅹ世代に入った瞬間に会社を簡単に辞めるようになります
それに合わせて、デューダやとらばーゆなどの転職雑誌が突然大量に発刊されるようになります
武士道精神の残ってる世代から見ると「尻の軽い個人主義の人間」に見えたかもしれません
Z世代の親はⅩ世代なので、Z世代はさらにフットワークよく転職します
Z世代がすぐ辞めることで苦労している人事の方も多く「簡単に退職しやがる!親の顔が見てみたいものだ!」と言いたくなりますが、Z世代の親の顔がⅩ世代です
昭和のモーレツ時代に社会に出た方々は、平成に入社しだしたX・Y世代に頭を悩ませるようになります
そんな新人類のⅩ世代も「新」ではなくなっています
Ⅹ世代の劣化防止法
「仕事をしてるうちは脳は元気だよね!」と言いますが、そうでもなさそうです
40代後半から50代のどこかで「なんか疲れやすくなったな・・・」と感じる時があると思います
40歳前半くらいまで「当たり前にできていたこと」がふいに難しくなったりするのが老いのサインです
老いを感じるのは「眼」からが多く、老眼になると文字や画像がぼやけることになるので、情報のインプット量がガクンと減ってしまうようです
また現代社会はデジタルテクノロジーの進化によって、経済も文化も人々の価値観もすさまじい勢いで変化していますが「その変化についていけなくなっている自分」に気づきます
特にスマホについてZ世代の子供や若手社員に聞くことが多くありませんか?
私の周りのⅩ世代も「パソコンは子供より詳しいけど、スマホはZ世代に聞くことが多い」とよく口にします
新しい何かを吸収しにくくなっているのです
私達は赤ん坊としてこの世に生まれると、体と頭脳を右肩上がりに成長させながら、人生を歩んでいき、 背は伸び、体重は増え、知識は積み上がり、経験も蓄積されていきます
その右肩上がりが下降になりだすのが50代です
「最近の若い奴らは・・・」
「スマホなんて・・・」
新しいものを知ろうとせず否定してしまうのは老いの始まりです
60歳過ぎても脳が劣化していない人は「最近の若者は凄いね!○○の知識なんか教わってるよ!」と新しいことに興味津々で、否定などはしません
脳の前頭葉を鍛えよ
「仕事を続けていれば脳は衰えない」は大誤解だと精神科医の和田秀樹さんはのべています
和田さんは「脳の中の『前頭葉』の機能が衰えると、本当の老化が始まる」
「最近どうも意欲が湧いてこない、感情が乏しくなった気がするという状態であれば、あなたの前頭葉は劣化が始まっているのかもしれない」
「このような『前頭葉バカ』の状態を食い止めるには、これまでに経験したことがない新しい体験をすることだ」と述べています
真っ先に老化が始まるのが皮膚らしいですが、仕事に支障をきたすのは『前頭葉の老化』なので、労働人口のボリュームゾーンであるⅩ世代のまず取り組むべき問題は前頭葉の活性化だと思います
脳の中の「前頭葉」の機能が衰えると本当の老化が始まるそうで、 前頭葉の主な役割は「感情」や「意欲」をコントロールの為、前頭葉の機能が低下することは、感情や意欲が劣化してしまうことになると和田さんは言います
「最近どうも意欲が湧いてこない」
「感情が乏しくなった気がする」
が前頭葉の劣化のサインです
「めっきり感動が減った⇒感動が減ったから意欲もやる気も湧いてこない」が本当の老化が静かに、確実に進行している証拠のようです
「毎日のように本や新聞を読んで脳を刺激しているから大丈夫」 と思いますよね?
私も読書家の人は脳をよく使うから大丈夫だと思っていました
また「毎日、仕事をきちんとこなしているから、脳の衰えとは無縁だ」と思いますよね
和田さんの言うには、残念なことにただ漫然と読書をしたり、仕事をソツなくこなしたりしているだけでは、前頭葉の衰えを防ぐことはできないそうです
「読書」という行為は、文字列の内容を認知して理解する作業で、言語の認知や理解、言語の記憶を司る脳の両側面に位置する「側頭葉」という部分ですから、 読書しているときは、ほとんどこの側頭葉しか使っていません
また、決まり切った仕事を毎日ルーティンのように続けているだけでは、脳は省エネモードになってラクをしようとしてしまいます
どちらも前頭葉はほとんど使われていないそうです
では、前頭葉はどうすれば活性化できるのでしょうか?
それは「これまでに経験したことがない新しい体験をすること」だそうです
前頭葉の主な役割は「感情」や「意欲」のコントロールですから「感情」が揺さぶられ「意欲」が湧き起こるような新しい体験をすれば、前頭葉も活性化されるというわけです
また、前頭葉は想定外のことに対応する脳だと考えられています
訪れたことのない場所に行って、人生でこれまで見たこともなかったすばらしい景色を眺める
あまり縁のなかった演奏会に足を運んでみて、これまで聴いたことがなかった音楽に触れてみる
馴染みの友達ではなく、新しく初めて知り合った人と、いつもは行かないようなしゃれたレストランに行ってみる
こうした「未知の世界」に触れたときに「いったいこれは何なのか」と好奇心を揺さぶられ、前頭葉が働くそうです
湧き立つ好奇心は、意欲ややる気に火をつけて、さらなる未知の世界へと足を運ばせ、前頭葉が活性化してくると、ますます新たな経験への興味が湧き起こるようになるようです
50代にもなると「今さら新しいことなんて億劫だな・・・」と腰が重くなりがちです すが「新しいことを敬遠すること」が前頭葉を劣化させ、老化が早まることにつながります
筋肉と同じで、脳も使わない部分は衰えていきます
前頭葉を鍛えるのも筋トレと同じで、これまで経験したことのないことをすることが、老化を防止するための何よりの筋トレとなるそうです
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました