意外に変化に息苦しさを感じている
先行き不透明で変化の激しい社会環境では、なかなか自分のキャリアプランが描きにくいです
私は社内のキャリアカウンセリングをよくやってます
若手社員は計画を組み定期的に
後は希望者のみです
シニアはよく来ます
60歳過ぎても子供の学費が掛かる人 住宅ローンがまだある人 なかには40代の子供が引きこもっている人もいます
「まだまだ働かなきゃ」「雇用延長して欲しい」が主で 若手のようなスキルアップや配置転換の相談はありません この世代は例外なく働きものです
対してミドルはほぼ来ません
その代わり「ちょっと飲みに行こうよ」が多いです
意外に苦境を感じている人が多いです
日本は長期低迷の経済でしたから 全体的に見ても給与は増えず 税金は少しずつ上がり 手取り収入は苦しいと感じています
上にいた高度成長期世代をモデルケースに生きているせいか 〇歳で課長 〇歳で部長という年功序列神話が生きている節が感じられます
「想い描いてたキャリアプランと違う」
それがあるようです
私は逆に年功序列の崩壊で助けられた派です もし年功序列がいきていたら定年まで支店長も課長も部長もなれなかったでしょう
苦境と感じる原因は 長期低迷経済による社会システムの変化 と テクノロジーの変化 が大きいようです
長年しみついた動きが変わるのは苦痛
ミドル世代が社会に出た頃の大きなテクノロジーの変化といえば
パソコンの登場でしょう
今の学生のように家で当たり前に使う・・・ということはなく 当然学校では習わず だったと思います
①パソコンを何とかマスターした人
②マスターせずに避けてきた人
③パソコンとは無縁な職種だった人
大まかに分けると3タイプ ②はテクノロジーの変化ストレスを感じています
今後 最も恐れれているのがAI=人工知能による失業リスクです
ちょっと前まで「AIは小学5年生レベル」と言われてましたが あっという間に「MARCH=明治・青山・立教・中央・法政大学レベル」となりました
いわゆる上位校レベルです
大手企業がAI技術導入により人員削減などという話題が飛び交います
大手のM銀行がAI導入で人員の3割=1万9千人削減(実際には外商営業への配置転換)などの情報はミドル世代にストレスを与えます
AIの導入は 中スキルの仕事を大きく減らす と言われています
テクノロジーの進歩は人の生活と社会を より豊かに より便利に するために生み出されたものなのです
自動車の登場で 馬車や路面電車が消えていった
冷蔵庫の登場で 氷屋さんが消えていった
ロボットの登場で 製造ラインの人員が大きく削減された
昔のことは忘れ しっかり恩恵は受けています
頭ではわかっていても 長年しみついた動きが変わるのは苦痛で 不安で ストレスなのです 若手のように新しいテクノロジーの進歩にウキウキできないのです
頭ではよく理解しているのでキャリアカウンセリングには来ません
心は不安定なので「飲もう」となるのだと思います
AIの導入で一番打撃を受けそうなのが「士業」です 医師・美容師・調理師の「師」ではないです
オックスホード大学と野村総研研究所の共同研究では
行政書士 93.1%
税理士 92.5%
弁理士 92.1%
の3つの士業がAIに代替えされると発表しています
「万物流転」「諸行無常」変化は世の常です
壮にして学べば 老にして衰えず
文豪ゲーテは80歳の時 若い娘に恋に落ちました
高校生でこの話を聞いた時「あほか・・・」と思いましたが 年を重ねた今は「素晴らしいことだ」と感じます
佐藤一斎さんの言葉に
少にして学べば 壮にしてなすことあり
壮にして学べば 老にして衰えず
老にして学べば 死して朽ちず
とあります
人には竹のように人生の節目がありますが
なんでも20歳単位で考えると良いそうです
20歳×2=40歳
20歳×3=60歳
20歳×4=80歳
20歳の3倍の60歳なら 20歳の時の3倍の視野と見識 教養と経験がある 考え方も深いと解釈するのだそうです
そう考えれば ゲーテは20歳の時の4倍強い感受性があったと言えるのではないでしょうか
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました