働きアリ気質は誇るべき
子供のころ「日本は資源がない国」と教わります
それに対し政治家が「日本の資源は勤勉に働く国民だ!」といったのを覚えています
戦後復興に向けて懸命に働く日本人を見たイギリス人は「ウサギ小屋の働き中毒」と笑いました
本来の日本人は死ぬまで働き続ける働きアリのような人種なのかもしれません
引退すると、女性は生き生きと人生を楽しんでますが、男性はしぼんでしまう人が多いです
昭和世代は特に「1日なにをしていいかわからない」という暇を持て余す引退後の男性も多いです
多くの先進国は少子高齢化社会になっていきます
AIやマシンに代替えしていっても追いつけるものでなく、深刻な労働力不足になります
「別にすることもないし、働けるうちは働きたい」という人もいれば「いつまで働かせる気だ!」という人もいて様々ですが、全体的に「引退してもすることがない」という人の方が多いように見えます
『遊び方を知らない』+『勤勉な気質』は『いつまでも働き続ける日本人』となり、多少労働力不足を補うことも出来そうです
失われた30年からの大転換
「日本ははとにかく人が足りない」という声はどんどん高まっていきます
この労働力不足はマイナスに見ると
「人手不足で会社が維持できない」
「大切な足であるバスが廃線になった」
「病院は超満員でかえって具合が悪くなる」
「救急車を呼んでも来ない」
などなども問題が表面化してきます
ただ採用業務をしている私から見ると(自分の業務は苦しくなりますが)明るい光も見えてきます
「なぜ給料は上がり始めたのか?」と考えてみれば「日本は給料が低いから上げるように!」と政治家が騒ぐからでは上がりません
企業には企業の都合があるからです
人手不足は募集しても人が来ない⇒給料を上げて募集⇒他社がさらに上げる⇒自社もさらに上げる
という人件費高騰を引き起こします
逆に平成日本の『失われた30年』はなぜ起こったのか?
景気低迷で物が売れず業績低迷
⇒仕事が無いから人は雇わない
⇒対して人口ボリュームゾーンの団塊ジュニアがどっと社会に出てくる
⇒給料を上げなくても求職者は来る
という買い手市場が長く続いたからです
『世の中は相場で決まる』という鉄則があり、人手不足なら労働者の価値は上がり、人余りなら価値は下がります
労働力不足が長期にわたり続くので
・給料が上がり続ける時代
・高齢者も女性もみんな働く時代
で『給料が主要国で最低水準の失われた30年』が一気に逆転できる時代になっていきます
現在、日本の労働参加率は主要国で最高水準ですが、遊びを知らず勤勉な日本人気質が加われば『労働参加率も給料水準も世界一』の国になる可能性もあります
「X世代からは年金で暮らせる時代ではなくなる」と言いまが「働いてさえいれば、けっこう豊かに暮らせる時代」になりそうです
勤勉な日本人気質が生きる時代
近年の日本の労働市場では、これまでであれば働いていなかったような人たちの労働参加が急速に拡大しています
女性や高齢者の急速な労働参加は、OECDのデータベースから男女の就業率の推移をを国際比較をすると、日本の労働市場で女性や高齢者の労働参加の拡大がかなり進んでいるのかがわかります
女性の労働参加の伸びは2000年に56.7%でしたが、現在72.4%まで上昇しています
女性の社会進出は世界的な潮流となっていますが、日本が最も急上昇しています
15~64歳の男性就業率に関しては元々日本が最も高い勤勉な民族なのです
働いていない男性が多数存在する国もある中、日本の男性就業率は突出した水準になっているます
日本の高齢者の就業率もまた近年急上昇しており、下のグラフを観れば突出して多いです
引退期がないのは賛否両論ありますが『国民が高水位準の給料で全て働く豊かな国』となる可能性もあります
AIやマシンはどんどん進化していくので「週4日の1日3時間労働」など半労働・半引退的な老後になる可能性もあります
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました