ミドル世代の幸福度が最も低い
幸福度の低いのは心身の能力低下や衰退などから高齢者なのかな・・・と考えがちですが意外に高齢者の幸福度は高いようです
米誌ナショナル・ジオグラフィックとAARP=全米退職者協会が米国での調査では『年配者は多くの人が思うよりもはるかに幸せ』であるそうです
高齢者は運動や栄養ある食事を優先する傾向が若い人よりもずっと強く、口で言ってるよりストレスはなく健康という調査結果が出ています
幸福度が低いのは、子育てや仕事・病気の親の世話といった心配事が多いミドル世代のようです
ミドルはまだまだ先が長く、仕事に求められるものも重く、人間関係も上と下に挟まれてストレスが強いような気がします
仕事に加え、自分の家庭と両親の問題など3方向の重圧がかかっている人も多い年代です
もっとも幸福度を下げているのが『労働以外の収入源が無い』ことのようです
調査結果によると、40歳未満の多くが退職後の収入源について明確な考えを持っていなかったと報告されています
「米国はFIREという生き方の発祥の地」と言いますが、投資家を目指して生きている人はさほど多くないということで「どこかに雇われていなければ生きていけない」という不安が強いと言います
日本のように労働者の雇用がしっかり守られている国は稀で、コロナパンデミックのような危機の時には解雇は頻繁に起こります
家庭があり、まだまだ労働期間の長いミドル世代は年齢別の幸福度が最も低いのかもしれません
年齢と幸福度はU字曲線
米ダートマス大学が行った幸福に関する研究では『年齢と幸福度のグラフは明白なU字曲線になる』という報告で、人生の大きな出来事が集中する20年間に幸福度が最も低くなっていたそうです
ミドル世代は子育てや仕事、キャリア構築、親の世話や地元のための活動といった、時に両立できないニーズを満たす必要があり、思わぬ大きな負担が生じるからです
調査からも40歳未満の人は心の健康を最優先事項としていることが示されています
それに対し、この年齢層に対するケアとサポートは不足しています
私も「若い人のフォローばかりせず、たまには俺たちもしてよ」と笑いながらミドル世代に言われることがありまが意外にSOSなのかもしれません
ミドル世代への支援は確かに不足しています
健康面での不安は少なく、経済的なものや人間関係のストレスが強いようです
ミドルと言えば子供は学生ですが「家族から得られる喜びと目的意識は年齢とともに増加」しているようで、その喜びは80代でピークを迎えると報告されています
このような報告を知ることは、人生をより全体的に見ることにより数十年にわたり変化するニーズをよりうまく理解・管理できるようになることにつながると思います
成熟し変化にも強いミドル世代
私達は不安や恐怖感を感じることがありますが、そのほとんどが自分が生み出した妄想です
「道のりはまだまだ長いが、仕事・子供・両親に不安がある」もまだ起きていないことを不安がるのは余計なストレスです
インドネシアやマレーシアには
若者は憧れに耐え
老人は変化に耐える
という言葉があります
若いうちは夢や憧れを持ちますが、人生想ったようにうまくなりません
想い描いていた通りにならない自分に苛立ちを覚えます
老人はこれまで培ってきたものが不意にされるような変化を恐れます
若者よりは悟っており、老人よりは変化に強いミドル世代は妄想が生み出す不安がなければ最も葛藤の少ない年代だと思います
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました