アリとキリギリスの別の訳し方をする国もある
台湾の大学院生に教えてもらったのですが「アリとキリギリス」は最初「アリとセミ」だったとのことです
ヨーロッパにセミがいないのでキリギリスになったそうですが、アリから見ればどちらも歌ってばかりいる存在には違いありません
アリがキリギリスに「そんなに歌ってばかりいないで働いたらどうだい」
キリギリスはアリに「そんな働いてばかりで一生を終える人生に意味はあるのかい」と言われる話らしく、日本とはだいぶ違います
『安定しているが自由のない生き方』と『自由だがリスクのある生き方』を考える話だそうです
ヨーロッパの一部の国では『人生は二者選択』という多様性を考える童話のようです
日本では『勤勉が正しく自由に生きるは悲惨』というストーリーになっています
国家運営をする人たちから見ても、企業経営者から見てもアリが多い方が都合がいいわけです
フリーランスは脱税者ではありませんが、税金を先に問答無用で引かれてから給与をもらう〈源泉徴収システムの中で生きる人〉に比べれば国としてはありがたくない存在です
善悪がはっきりした物語がいい
大概のニュースやドラマは『善悪がはっきりしている』カタチをとります
「多角的に物事を観る」などしていたら「複雑で考えるのが面倒くさい」と視聴率がガタ落ちしてしまいます
「ロシアが残忍で悪だ!」「ウクライナ可哀そう!頑張れ!」なら善悪がはっきりしていて分かりやすく、視聴率も上がります
石器時代から変わっていない人の攻撃本能は、歪められた現代では『無意識に攻撃対象を探している』ので〈悪の存在〉は食いつきが良いのです
『アリはチームワークに長け勤勉で善』
『キリギリスは遊んでばかりいて悪』
は理解されやすく、共感されやすいです
国家の構造上も『アリ支持派が8割』いた方が国家運営しやすいです
「税金は取りやすい人たちから取る」は鉄則です
童話は幼児期の洗脳には重要な役割を果たします
「民」とは「眼」から「目」を取り『見えない人々=知らなくていい人々』なので「戦争が長引けば儲かる人たちがいる」などは知らされず「ロシアはひどい!」「ウクライナ頑張れ」というマスコミ劇場に踊らされて真実は覆い隠されます
教育次第で人生も変わる
大湾の大学院生は親が大学の教授らしく、ちょっと普通の家庭とは異なる教育をされています
「私は迷わずキリギリスの生き方を選びます」と言い切ります
日本の学生からはまず聞くことのない言葉です
ホテルの予約サイトの運営の会社を作りたいらしく「仕組みを作るまでは大変だが、仕組みさえ作れば後は楽」「その為に日本に学びに来ている」とのこと
考えずに生きていれば自動的にアリの生き方になります
学校では勤勉と努力、チームで動くことの大切さを教え、時期が来れば就職指導があり企業に就職させられます
「安定・安心・安全」のAAAが組織に属することだと摺り込まれます
キリギリスの生き方は「自分で学び・自分で考え・自分で動く」しかありませんのでアリよりは頭のいる人生になります
『勤勉は善・自由は悪の物語』として教わるか
『自由はリスクがあるが楽しいという物語』として教わるかで大きく人生に対する考え方は変わってきます
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました