じっくり時間をかけて成功する
「どうして金持ちが少ないのか?」という質問に対して、世界三大投資家のひとりローレンバフェットは「皆、急いで金持ちになろうとするからだ!じっくり時間をかけて金持ちになろうとする人は本当に少ない」と語っていました
FIREに関しても、最初に話題をさらった30歳で7500万円投資で作り上げた三菱サラリーマンが年収800万だったため「超一流企業に勤め年収が高いからできたことだ」と言われていましたが、ここのところのFIRE達成者を見ても、年収300万円台が非常に多いです
ようは『目的を達成しようとする意志の力が強い』ということです
営業企画部にいた頃、社長に「ハイスキルに拘るな!複雑にして徹底できないよりは、シンプルにして徹底できた方がいい」と言われ続けてました
「継続は力なりではない『継続だけが力なり』だ!」
どうも最短距離での成功を求めるきらいがあります
長い年月継続できることが最も重要なことのようです
競争のない世界での成功
私の世代の文系の男子大学生の就職先で多かったのが、銀行・証券・不動産業界に進むことでした
ノルマがきつくても、実績が良ければ高収入が得られるからです
文系の男子は営業で売りまくって
理系の大学生は熾烈な開発競争こそが高収入への道と信じて『仕事=戦争』のように資本主義の競争社会に出ていきました
そんな中、二人のクラスメートは「俺は出世競争とかは苦手」「組織で働くのは苦痛」と田舎の家業を継ぐ道を選びます
一人は山梨県で車の廃品回収業
一人は新潟県で農業廃棄物の回収業
「大学出てする仕事じゃないよな・・・」という同級生の視線を気にせず田舎の実家に戻ります
大手商社・銀行・証券・不動産の同級生が何千万円というお金を動かしている中コツコツとした仕事を継続しています
廃車となる車を廃車料・移動料と5万円頂き引き取り、解体して部品ごとに保管「〇年式の■■という車種の△△ありますか?」というお客様に対応
「昭和のレパードの部品は何十万円で売れる」
「平成3年式の180SXの部品が令和3年に売れた」などはざらだそうです
一般企業であれば「平成3年に仕入れたものが令和3年に売れた!」などあってはならない回転率です
新潟県の方は有料で廃棄物を引き取り、肥料に加工して販売しています
二人の共通点は
・仕入れでも利益を出し、販売でも利益を出す2重利益構造
・ほとんど競争相手がいない
・事務所などの家賃は発生してない
・人は雇わず人件費は0
・故に月間の経費は1万円くらい
・1日正味3時間ぐらいの労働
・売上100万~300万はストレートに利益
一般のサラリーマンが、1日3時間労働で月収200万はありえないことです
私の世代は社会に出たらすぐにバブル崩壊で、徐々に日本経済は冷え込んでいきました
銀行も、証券会社も、不動産会社も、学生の時見ていた輝きはありません
山梨と新潟の二人は「仕事時間より子供とサッカーしてる時間の方が長い」「山登りばかりしてる」と家族を犠牲にして働いていたサラリーマンから見ればうらやましい限りの人生と言えます
じっくり時間をかけて成功する
私達のゼミは『比較経済学』でした
「資本主義か共産主義か」
「民主主義か社会主義か」
を比較する中で「豊かになる可能性が高い資本主義」を正しいとする学生がほとんどでした
資本主義は競争社会で「敗者を生む」「格差を生む」とわかりつつも考えの甘い学生の頃は「自分は大丈夫」と考えがちで競争の激しい大手の営業を選んだりします
「北朝鮮って知ってる?給料はなく、食べるもの、着るものなど皆、配給なんだよ」
「共産主義って駄目だよね!ソ連も崩壊したし、平等平等って『平等に貧しくなるだけ』じゃん」
「競争のないところに発展はなし!」
学生の頃の頭などこんなものです
両方の社会を比較して
「やっぱり資本主義」「民主主義最高」と善悪にしか物事を分けられない大多数の学生と
「どちらも良いところ悪いところがある」とバランスよく理解できた学生の差なのかもしれません
今では「あの二人が一番の人生の成功者だよね」という評価です
「果報は寝て待て」と言いますが、じっくりと時間をかけて成功するのがもっとも正しいのかもしれません
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました