大学生だけ見れば内定率は8月の時点で81.2%(リクルートキャリア調べ)でした だいたいどの年も夏休み前にはほとんどの学生が内定をもっていましたが、今年は前年同月より10%低いことになります
大学の就職課の話では「どちらかと言えば文系が苦戦の傾向」と話していました
前年の求人倍率は非常に高く1.83 対して今年は1.53
バブル崩壊やリーマンの頃ほどではありません 2011年から2014年の頃は1.23~1.28でしたのでさほど厳しくはありませんでした
実は3月までは前年より内定率は高かったんです
「今年も学生の確保大変そうだね・・・」が各採用担当者の認識でした
3月に内定ということは、1月~2月に会社説明会に来た学生になります
3月より説明会や選考がストップします
4月には緊急事態宣言
そして「今期の売上実績は相当キツイ」
さらに「夏に収まると思っていたがかなり長引きそうだ」
企業の採用方針はどんどん変更になっていきます
現在の会社は従業員3万3千人規模で1100以上の事業展開をしている超多角化企業です
事業によっては前年以上に採用の部門もあれば、今年は採用どころではない部門もあります
ただ、新卒採用を継続的に縮小すると、その世代だけのちに人材不足になります
新しい血を入れる意味でもどの部門にも たとえ少数でも新卒を入れなければなりません 新卒採用は目先の業績推移だけでは計れないのです 即戦力ではなく未来への投資的なものであり、資金が潤沢な大企業は多少無理しても新卒の大学生は確保していきます
リーマンショックの頃 倒産した会社がありましたが「新卒は育てて戦力になるまで時間とコストがかかる」と新卒採用をしていませんでした 倒産の時の従業員の年齢は1番若くて47歳・・・あとは50代後半から60歳以上がボリュームゾーンでした 社員は勤勉で、まじめな人が多かったそうですが世代が偏りすぎ、完全に時代の変化についていけなかった・・・と周りは分析していました
世代交代と新しいリーダーの登用は必要不可欠です
部長になるならできうる限り40代で登用すべきです
社会は相場で動く と以前言いましたが、今年はコロナの影響で採用相場が非常に混乱したのは確かです
優秀なのに内定がなかなかでない例として 業界を絞りすぎている 場合があります
「マスコミ以外考えていない」「航空業界と子供の頃から決めている」
志は非常に立派です
ただ、もしその業界の相場が今年は非常に狭き門だった場合「だめだ!方向転換しよう!」と気づいた時には周りのほとんど内定を出し尽くして狭き門になっている場合があります
2番目の中小企業で採用業務をしているとき、内定枠が一ぱいになってしまいましたが7回目の会社説明会に参加した学生のほとんどが選考に進む希望のため、面接だけは開催しました
内定枠がないにも関わらず80名弱を面接した時のことです 明らかに光る学生がいて「1名ならオーバーしても採用するか」となりましたが、入社後話を聞くと「子供の頃からメジャーなテレビ局でアナウンサーになりたかったんです 周りには地方テレビやラジオも勧められましたがメジャー一本で就活してました 難しいと思ったときは時遅しでした・・・」とのこと
夢や志を持つことは非常に大切です
ただ「ロマンとパン」という言葉がある通り、現実を把握するための情報収集が大切です 情報は自分の足で動き、自分の目で観て集めるものです
くどいようですが
早く動く・広く動く・絞らない は何人もの学生を観てきて非常に重要だと思います
ネットや本のみの情報から「なんかピンと来なくて・・・」と感じるかもしれませんが、実際観てみて五感で感じて良しあしを判断してください
ただいま苦戦中!という学生もいると思いますが、まだ求人活動をしている企業はあります 「コロナ後人手不足になりそう 求人を今から増やすか」と方向を変えた企業もあります
早く動けなかった分は今からでも広く動いてください
健闘を祈ります
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました