思わぬ縁から中小企業に移ってやりがいを感じてはいましたが、最初の会社が人を一貫してゼロから採用→育成していたのに対して次の会社はそれができません
新卒採用の部署がないんです
通常、支店長は新卒採用してから最低10年、そのコストはトータル7000万はかかると言われてます
従って、採用ノウハウなし、育成ノウハウなしでは他社が育て上げた人材を引き抜くしかありません
私が入るまでは「どこの会社でだれが辞めた」と取引先に聞けば、アプローチして支店長経験者を引き抜いてました ゲリラ的採用です
大手は新卒を競争させ勝ち残ったものが支店長になりますが、ここではほとんどの支店長が「頼まれて入った」意識が強いです
当然、業績が悪いから降職などもありません
大手は「代わりの支店長はいくらでもいる」という状態に対して「俺が辞めたら困るだろう」という意識です
社員同士の競争力が弱く、連動して大手の実績にはとうてい追い付きません
加えてすべての支店長が社長より大手出身なので「見下し感」が漂ってました
すべてのノウハウが低く、まるで高校生が小学校に転校したみたいでした
レベルがレベルだったので、目標数値は入社から3か月連続大幅達成していました
そんな時、社長から「新卒採用してそれを育て、自社で純粋培養の管理職を創っていきたい」「採用・教育も兼任してほしい」と言われ、横浜の支店長・営業2課課長と人材育成課の課長も兼任することとなりました
中小企業らしい3つの役職掛け持ちです とにかく小さな組織は特定の人に仕事が集中します (2年後は営業部長と採用教育課課長の2つの役職に縮小)
他社で育てられた管理職は「考え方が合わない」
大手出身者は「自分をどこか見下している」
代わりになる人材もいないので「実績が多少悪くとも降職などはない」と安心している
と現在の管理職に対し多くの不満が溜まっていたようでした
遠回りでも「自社のリーダーは自社で育てる」と覚悟を決めたようです
とにかく支店長次第で業績も、人材育成も大きく変わります
最初の会社は「採用力が重要」ということを非常によく理解していました
競争の原理の重要さもよく理解していました
従って 強いけどキツイ 会社です
対して中小は 弱いけどぬるい 会社でした
ただし未完成なものはやるべき改善点が多く、それだけやりがいもあります
身をもって体験しました
「大企業は全部落ちた!もう中小企業しかない」など落胆せず、自分の裁量の大きな中小を選ぶのはいい選択だと思います
完成された組織に行くのか、未完成の組織に行くのか・・・
その選択は個人の自由ですが、見栄で大企業を選択するなら、やはり私は中小の方がやりがいはあると思います